約 1,533,150 件
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/94.html
執務室で淡々と仕事をしていた所で急に提督が口を開いた。 「なあ、夕張、第六駆逐隊の遠征終わりまで後どのくらいだ?」 「それなら後もうすぐです。」 「そうか、じゃあ迎えに行って来るよ。」 「それなら、工廠で新しい艦も出来ているはずですよ。」 「そうか、有難う。」 提督が上着を羽織りながら出ていく。 「……はあ。」 この提督は姉妹艦、というものが好きすぎる提督だ。 資材的に大変で有っても、姉妹艦をセットで使い続ける。 仲が良いことはいいと思う。 だけど姉妹のいない私は、ずっと資料整理などしか働けない。 「……はあ。」 「ため息ついてると幸せが逃げるよー。」 「……加古ね……」 「出撃出来ないからって暗いよー、のんびりと行こうよー。」 「あんたはのんびりしすぎなのよ。まだ古鷹がいないから、って。」 「ZZzz…」 加古は提督が居なくなるとよく執務室に来る。 執務室の日あたりが良いから昼寝しやすいらしい。 そこまで干渉して来ない上に、出撃出来ない者同士、気負わずに会話出来る。 でも、いつかは加古も出撃してしまうのよね……。 「ん?妖精さんなあに?紙?」 妖精さんが持ってきた紙は提督から私への連絡だった。 加古を連れて工廠まで来るように。との事。 「加古、起きて、呼ばれてるよ。」 「んー?なんでー……?」 もしかして、噂すれば影かしら……。 「おう、来てくれたか。」 「重巡洋艦、古鷹です。」 ああ、予想通りか…… 「ふ、る、た、かーー」 「うわ、加古!」 「待ってたんだよー待ってたんだよー。」 「えへへ、ごめんね。」 これで、気楽に話せる人がまた居なくなってしまった。 まあ、いつかは来ると思っていたからいいや。 「夕張、さんですよね?」 古鷹が意外にも私に声を掛けてきた。 「ええ、そうよ。」 「重巡、古鷹です。」 「うん、知ってるわ。」 「えっと、昔はありがとうございました。」 「え、昔?」 「えと、昔、私という船を造る際に、貴女のデータを活かさせて貰ったので。そう、私にとって、夕張さんはお姉さんなんです。」 「私があなたの姉…って事?」 「そう、なります。」 「え、え。」 急な事実に顔が真っ赤になる。 「おー、夕張は私のお姉ちゃんだったのかー。」 加古までお姉ちゃんだなんて言ってくる。 顔が真っ赤になる。 「おーそうなのか、じゃあ、これから三人組で指示をだすから、よろしくな。」 「提督、って事は私も出撃して良いんですか!?」 「ああいいさ、姉妹なんだろう?一緒にいきたまえ。」 「よろしくお願いします、夕張お姉さん。」 「よろしくだよー夕張お姉ちゃん。」 「軽巡洋艦の妹が重巡なんて知らないわよ……こちらこそ、よろしくお願いします。」 「よし、出撃!」 「「「はい!」」」
https://w.atwiki.jp/kancolle/pages/103.html
CV 絵師 史実情報 台詞一覧 同型艦 コメント タグクラウド 関連ページ CV 宮川若菜 絵師 くーろくろ 史実情報 日本海軍の千歳型水上機母艦2番艦、のち千歳型軽空母2番艦。 艦名は過去の武勲艦である先代の防護巡洋艦『千代田』(*1)、もしくは先々代の幕府軍艦『千代田形』(*2)に因む。 由来は抽象名詞としての『千代田』か、2代目の由来である江戸城の別名『千代田城』のどちらか。 千歳型の概要は姉艦である千歳の項目を参照。 千代田が千歳と違う点は、水上機母艦から一気に軽空母へと改造された千歳に対して、計画通り甲標的母艦を経て軽空母へと改造されている点である。 (艦これでは千歳も一度甲標的母艦になる必要がある) 初陣は日華事変で、太平洋戦争開戦時は連合艦隊の直属艦だった。 しかし太平洋戦争では当初の狙いのように甲標的を展開する艦隊決戦は発生せず、 もっぱら支援作戦や輸送作戦に従事した点では千歳と大差は無い。 ついでに付け加えておくと、水上機母艦時代は千歳と行動を共にしたことはほぼ皆無であった。 ミッドウェーでの四空母喪失を受け、千歳や他多数の艦とともに空母改装が決定。 祥鳳型に準ずる性能を持つ軽空母となった千代田は、千歳・瑞鳳とともに第三航空戦隊を編成し戦列に加わった。 小沢機動部隊の一員としてマリアナ沖海戦に参加し生還した後、レイテ沖海戦に参加。 しかし艦載機もパイロットも揃えることが出来ない日本海軍にとってもはや空母は戦力として期待されておらず、 主力である戦艦部隊の支援のため、敵機動部隊の攻撃を引き付ける囮役としての出撃だった。 千代田は千歳とともに第二群として前衛を務めていたが、狙い通り敵機動部隊の攻撃を引き付けることに成功。 しかし翼無き機動部隊にとって、それは過酷な戦闘の開始を意味していた。 アメリカ艦載機群の攻撃は空母4隻に集中し、中でも千歳は猛攻に耐えきれず千代田の目の前で最初に轟沈。 千代田自身も被害により機関部が故障、航行不能に陥って艦隊から脱落してしまう。 その後、航行不能状態で海域に留まっていた千代田は追撃のアメリカ巡洋艦部隊に発見され砲撃を受けて炎上、沈没。 千代田乗員の生存者は、一人もいない。 千歳お姉のセリフからは、戦場で身動きの取れなくなり取り残された妹艦・千代田への想いを感じることが出来る。 台詞一覧 状況 台詞 関連する史実や元ネタ、解説など 自己紹介 水上機母艦千代田です。姉の千歳が、いつも迷惑かけていませんか? 秘書クリック会話① え?また千歳お姉が何か? 秘書クリック会話② 千歳お姉…危ない……あ…夢か… レイテ沖海戦にて千歳と共に戦没 秘書クリック会話③ 千歳お姉…くすぐったいよぉ…って…提督、何してんの? 戦績表示時 千歳お姉に…いえ、提督にご連絡です 編成選択時 よし、水上機母艦千代田、出ます! 装備時① 少しは千歳お姉に近づけたかな? 装備時② ふふっこれで勝てる…千歳お姉に勝てるかも! 装備時③ いただきです! (マップ選択・資材発見・修復剤使用・装備開発と装備時③は共通) ドック入り どうもドック入りって好きじゃないわ ドック入り(重傷) うっ…私が…大規模修理…?千歳お姉には黙ってて!お願い! 建造時 新しい船ができましたよ~って、今から来てもねぇ… 艦隊帰投時 艦隊が戻ってきたね。みんな無事かな? 出撃時 お姉!先に出るよ! 戦闘開始時 千代田艦載機、敵艦発見です! 航空戦開始時 お姉!先にやっちゃうよ! 夜戦攻撃時と同じ 攻撃時 索敵したら、攻撃よね~ 夜戦開始時 さーちあんど、ですとろい~! Search and destroy(和訳:索敵殺害)元ネタはベトナム戦でアメリカが使用した悪名高い戦術。内容自体は見つけたら倒すという単純なもの 夜戦攻撃時 お姉!先にやっちゃうよ! 航空戦開始時と同じ MVP時 千代田が一番?あら、お姉はちゃんとやってるかな? 被弾小破① あぁぁぁっ! 被弾小破② 千歳お姉の方に行かせるな! 被弾カットイン もう…これじゃ…水上機運用が… 撃沈時(反転) 千歳お姉…ほんっとに、危なっかしいんだから… ※千代田改・千代田甲と同じ 同型艦 千歳(千歳改、千歳甲、千歳航・千歳航改、千歳航改二) ― 千代田(千代田改、千代田甲、千代田航・千代田航改、千代田航改二) コメント 最新の30コメントを表示しています。 千代田の竣工は38年、甲標的母艦になったのは40年。竣工当初から甲標的母艦だったのは日進だけです。 -- 名無しさん (2013-08-12 23 06 05) 中破時の脚のボリューム感が非常によろしい -- 名無しさん (2013-08-13 19 27 01) 2-1でドロップ -- 名無しさん (2013-08-19 10 42 35) 1-3の非ボス√Sでドロップ -- 名無しさん (2013-08-22 22 35 03) 艦娘の中では珍しい太めの足がイイ -- 名無しさん (2013-08-23 15 14 49) 千代田航改時の台詞「今度はレイテでも大丈夫!」 -- 名無しさん (2013-08-24 22 09 15) CV.大橋彩香っぽい -- 名無しさん (2013-08-31 04 29 13) イケイケ気味の台詞だからか千歳より命中高いし優秀だわー -- 名無しさん (2013-09-02 10 03 31) 一瞬でも、どうして東京のど真ん中の地名がついているのかと思った人挙手 -- 名無しさん (2013-09-03 11 59 57) ↑しね -- 名無しさん (2013-09-06 23 24 41) 声がどう聴いてもバーローの歩美ちゃんにしか聞こえないんだが -- 名無しさん (2013-09-08 21 14 37) 甲標的は大井に譲って戦艦の15.5cm副砲を装備すると少しLvupが早くなる -- 名無しさん (2013-09-26 08 31 06) 轟沈時:千歳お姉ったら…ホント、危なっかしいんだから… -- 名無しさん (2013-10-05 11 51 53) 建造で出てきたが、運用方法がわからん・・・ -- 名無しさん (2013-10-05 13 28 07) 12レベルまであと経験値45というところで轟沈...軽母許さんわ -- 名無しさん (2013-10-07 18 45 14) 無理させるから沈む。中破したらすぐ退けよ。自業自得。 -- 名無しさん (2013-10-08 23 39 00) ↑×3甲で止めて先制攻撃要員にするか、改2にまで育てて低燃費空母として運用するか -- 名無しさん (2013-10-09 05 01 03) 千代田の太もも最高と思う -- 名無しさん (2013-12-27 20 48 39) 名前の由来がお城からってあるけど本当なのかな、千歳の由来はよくわかってないみたいなんだが -- 名無しさん (2014-01-23 01 59 20) 初代千代田が幕府初の軍艦なのでおそらくは千代田城由来。初代千歳は艦名付法がグチャグチャな時代の艦だし -- 名無しさん (2014-01-23 17 53 40) そして当代が潜水母艦というww -- 名無しさん (2014-03-11 21 20 32) やっと出てきた…1-3何度周った事か。 -- 名無しさん (2014-03-14 08 00 56) 今の海自は姉妹艦はちとちよじゃなくてちはちよなんですよねぇ。千代田の為にも姉妹艦でちとちよ復活して欲しいけど、無理なんだろうなぁ。大好きな姉妹なんだけど。 -- 名無しさん (2014-11-17 11 17 50) 「ちとせ」が北海道の千歳川由来のDEになっちまったからね…… -- (名無しさん) 2014-11-17 17 51 46 1-3-AにてSクリ ちょうど司令Lv10になったところで出た -- (名無しさん) 2015-05-24 17 56 23 わたしの兄はこれに乗っていました。 -- (名無しさん) 2015-09-15 14 40 36 1111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111111 -- (名無しさん) 2015-09-15 14 41 57 秋グラ中破絵最高です -- (名無しさん) 2015-10-02 15 23 29 一覧表だけ見てたから改造できるのに気付くの遅れた…おかげで千代田→千代田航…事実上甲飛ばしちゃった… -- (名無しさん) 2015-11-13 20 24 45 で、今改造すると必ず秋グラになるのでパッと見、改造した感がNothing -- (名無しさん) 2015-11-13 20 25 57 名前 コメント すべてのコメントを見る タグクラウド 艦娘 駆逐艦 軽巡洋艦 重巡洋艦 戦艦 装備娘 軽空母 睦月型 建造 潜水艦 朝潮型 球磨型 長良型 正規空母 特型駆逐艦 開発 千歳型 妙高型 暁型 川内型 吹雪型 高雄型 最上型 金剛型 伊勢型 白露型 小口径主砲 大和型 阿賀野型 陽炎型 航空戦艦 翔鶴型 祥鳳型 期間限定海域 装備 天龍型 利根型 飛鷹型 青葉型 大口径主砲 水上機母艦 扶桑型 応急修理要員 長門型 古鷹型 艦上戦闘機 間違った報告を入力したので消去 巡潜3型 任務 遠征 イオナ 綾波型 霧 三式潜航輸送艇 巡潜乙型 家具 ぷらずま 海大Ⅵ型a 巡潜乙型改2 島風型 魚雷 天城型 夕張型 中口径主砲 誤ったコメ投稿をしたため削除 関連ページ 改造Lv早見表 俗語辞典 任務(クエスト) 艦娘データ/初期装備 艦娘データ/Lv150 新規向けページ 大淀 Верный 霰 艦船/一覧 千代田航改二 瑞鳳 瑞鶴 千代田航 千歳航 千代田甲 千代田改 不知火 陽炎 霞 響 千歳 五十鈴 雑学 データ_艦船2 解体 メンテナンス情報/2013年10月23日 データ_艦船21 艦娘一覧 データ_艦船1-50 ▼wikiレンタル代価広告
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/48.html
やっとドロップしたむっちゃんの中破絵がどう見ても陵辱3秒前にしか見えない記念 オークのような中年オヤジ提督×陸奥のガチ陵辱もの 陵辱&NTR要素注意! 艦娘がキモい男にヤられるのがダメという人も撤退せよ! ================ 「あら、長門姉さん。お帰りなさい」 「ん、陸奥か。ちょうどさっき帰投してきたところだ」 鎮守府の廊下で、ふたりの姉妹戦艦がすれ違う。 すらりと健康的に伸びた四肢、引き締まったやや筋肉質な、それでいて女らしい体。 反面、対照的な黒の長髪と茶の短髪、白と黒のミニスカート。実に絵になる姉妹だ。 「……その損傷、これから入渠ってとこかしら?」 「ああ。私としたことがつい、背中にお前がいる感覚で突出しすぎてしまったよ。ビッグ7の名が泣くな」 「そういえば、以前とは編成のクセも変わったものね。私たちが一緒に出ることもすっかりなくなったし」 だから無理しちゃダメよ?と指を振って諭す妹艦に、長門はいつもの凛々しい表情を崩してはにかんだ。 仲が良すぎるほどの姉妹が多い艦娘らの中で、ふたりの一見ドライな関係は異色ともいえたが、 表に出さないだけでその実、固い信頼の絆と姉妹愛がそこにある。 「ゆっくり体を治してね。……じゃあ私、これから司令室で仕事があるから」 「うむ、そちらも体には気を付けてな。“新しい司令官”が来てから、随分と忙しそうだからな」 去りかけた陸奥の歩みがぴたりと止まる。 が、それも一瞬のことで、振り返った時には屈託のない笑顔が長門に向けられていた。 「そうよ、毎日夜遅くまで書類と格闘するのは大変なんだからね? 長門姉さんには分からないだろうけど」 「はは、私にはついぞ縁のない仕事だからな。とはいえ、それもまた戦いだ。頑張ってくれ」 「……ええ。そうね、頑張る、わ」 ひらひらと手を振り、陸奥は廊下の角を少しだけ足早に曲がった。 このまま話を続けていれば万一、感付かれてしまうかもしれなかったからだ。 “あの提督”が着任してからというもの――自分の身に起きている、この事態に。 「むほ、おおうっ……いいぞぉ陸奥ぅ、チンポしゃぶりが随分上達したではないか、ぐふふ」 「くっ……! こんなの、早く終わって欲しいだけよっ! ううっ、き、気持ち悪い……」 深夜の鎮守府。 司令の椅子に座る肥え太った中年男の股ぐらに、引き締まった健康的な肢体がひざまずき、 赤黒いグロテスクな肉棒を白手袋でしごきながら、その先端へとピンクの舌を嫌々這わせている。 「ほれほれ、もっと愛情込めてワシの息子をねぶらんか。敬愛する司令官様のチンポをなぁ」 (だ、誰が……私が尊敬する司令官は、あんたみたいな豚なんかじゃないわ!) この鎮守府の“司令官”だった青年に、南方の基地への転属命令が出たのは先月のこと。 その後任として帝都からやってきたのが、軍服を着た豚のような、醜い体型を持つこの提督だった。 年齢も階級も遙かに前任者より上で、そして何より決定的に違うのは、 表向きは無害な好人物を装っておきながら、自身の地位を利用した“要求”をためらわないことだった。 「や、約束は守ってるんでしょうね!? 私が相手をする代わりに、他の艦娘には、こんなことは――」 「おお、勿論だとも。お前の姉にも、小便くさい駆逐艦や巡洋艦の連中にも指一本触れてはおらんよ」 着任早々に秘書艦として呼び出され、あまりにもゲスな申し出をされた陸奥に、選択肢は存在しなかった。 軍内部に多大な影響力を持つこの男に逆らえば、ただ陵辱されるというだけでなく、 もっとひどい運命が大切な仲間たちを――そして最前戦の元司令官を襲ってもおかしくはなかったからだ。 「もちろん、お前がワシを満足させている限りという条件つきだがなぁ、ほれほれぃ?」 唾液に塗れテラテラと光る肉棒が、形のよい頬にビタビタと叩き付けられて異臭の湯気をたちのぼらせる。 中年のだらしない体に反して、男性器だけはおぞましいほどに太く、長く、硬く、 みっちり広がったカサの凶悪なボリュームや、幹に走る血管の凹凸は、まさに女を墜とすための兵器だ。 「わ、わかったわよ。これをイかせれば、文句はないんでしょう……」 形のよい陸奥の唇が、ダラダラ先走りをこぼす凶悪な先端におずおずと密着し、 鶏卵ほどもあろうかという張り詰めた亀頭をにゅっぽり包み込む。 こみあげる嫌悪感を必死で押さえ込み、羞恥心をかなぐりすてて激しく頭を前後させると、 ――ぶちゅ、ばぷっ、ぷぼぼっ! と破裂音めいた下品なフェラ音が漏れ響いた。 教え込まれた淫らな技術を総動員して、嫌悪する相手を快感の絶頂に導いていくのは屈辱の極みだった。 「おおう!? こ、これはたまらんわい、毎日しゃぶらせたかいがあったというものだな!」 昂ぶった男は、頭部に張り出したアンテナ状の艤装を無遠慮に掴み、陸奥の頭を強制的に動かし始めた。 「ん、んんーっ! あむ、えぶっ、むぅぅぅうーっ!!」 ズボジュボと、自慰の道具のように口を使われる屈辱と嫌悪感に、顔が歪み目に涙が浮かぶ。 「いいぞぉその目だ! 上目遣いの睨み顔にワシのチンポがずっぷり刺さっとるのは実に絶景だわい!」 (くっ、このゲスがっ! この汚いものを、このまま噛み切ってやれればどんなに……っ!) そんな夢想をした瞬間、激しく口内をヌポヌポ犯す肉棒が、むりむりっとひとまわりその幹を膨らませた。 (しゃ、射精!? このまま喉に出されるなんて死んでも嫌っ、早く口から出さなきゃ……んぶっっ!?) 慌てた陸奥の動きは、だが、それを予期していた男が掴んだ頭を思いっきり寄せたことで水泡に帰した。 ごちゅんっ、と喉奥をノックした亀頭が、ぶぱぁぁっ! とそのままおぞましい爆発を開始したのだ。 「おおお出る、射精(で)るぞぉぉぉっ! 陸奥ぅぅ、お前の喉マンコに種付けしてやる、おおっおっ!」 「んんぅぅぅぅッッ!? うぶっ、んんぐぅぅぅっ! ぐっ……ごきゅ、ごくんっ……こくん、ごくっ!」 みるみる溢れてくる汚液、だが窒息したくなければこれを飲み込むしかない。 どばどばと直接喉奥に注がれるゼリー状精液が、艦娘を体内から汚しながら食道を流れ落ちていく。 (ど、どこまで射精が続くのよぉ……!? 私の中に、こいつの汚いのがいっぱいにぃぃ……!) 男の拘束が緩んだ隙に、やっとのことで口を肉棒から離し、げほげほと荒い息をつく陸奥。 ずろんっ……と口から抜けた肉凶器は、湯気をたてながら、驚いたことにまだドクドクと放精を続けていた。 「ぐふふッ、逃がさんぞォ! そのエロ顔もワシのチンポ汁でギトギトにしてやる、たんまり浴びろ!」 陸奥の鼻先にほとんど密着させるゼロ距離で、数射目とは思えぬ濃い白濁が爆噴される。 八の字にゆがんだ眉、薄い翡翠色の瞳、ふわりと広がった茶色の短髪、そして頭部の艤装まで―― 凛々しい艦娘の個性を形作るあらゆるパーツに、ゼリーじみて濃い男汁がびちゃびちゃ叩き付けられていく。 「うっ、げほ、えほっ……! えぐっ、くっ臭いぃ……! う、うえぇ……っ」 男は小便の後始末でもするように、半泣きの顔に汚れたペニスをびたびたとこすりつけて楽しむ。 「ぶふう~、絶景絶景。やはり艦娘は艤装ごと汚すに限るわ。今夜最初の一発としては上出来だわい」 半ば予想していたものの、いささかも大きさを失わない太肉棒の威容に、陸奥は絶望的な気持ちになった。 この豚めいた中年男の精力は人間離れして絶倫で、毎夜三回や四回の射精では到底満足しないのだ。 「ほれ、休んどるヒマはないぞ。壁に手をついてそのむっちりしたケツを突き出さんか」 「く、ううっ……! こ、これでいいの……?」 どれだけ嫌だろうと、陸奥はこの豚男の言われた通りにするしかない。 大切な姉妹艦を、優しい仲間たちを、そして密かに憧れていた前司令官を、守るためならば――。 その思いを支えに、嫌悪する男の前でいやらしく尻を突き出し、みずからの性器を指で左右に広げる。 「おうおう、毎日ヤリまくっとるのに綺麗なマンコよのぉ。さすが艦娘といったところか、ぶふふっ!」 サーモンピンク色の女陰はぴっちり閉じ、愛もない行為を前に少しも濡れてなどいなかったが、 男はいつものように精液を肉棒にまぶすと、その汚れた先端を狭い秘裂にあてがった。 (ま、また犯されるっ……こんなゲスな男に、私の大事なところが好き放題に……!) こんなことならば前司令官に捧げていればどんなに……処女を破られた最初の夜から、その後悔は拭えない。 「ぐふふ、今日は後ろから思いっきり貫いてやるぞぉぉ……ほれ、いつもの口上を言わんか」 「くっ! む……陸奥の、熱々のおまんこ火薬庫のなかっ……提督のたくましいおチンポ主砲様で、 どうか好き勝手に火遊びなさってっ……た、たんまりと艦内に、お精子の砲弾爆発させてください――っ」 下劣きわまる台詞を吐き出すように言い終えた瞬間、 ぬぶぶぶうぅぅっっ……!! と、硬さの残る淫唇を灼熱の肉砲がかきわけながら侵入してきた。 「あっあぐっ……は、入ってくるぅぅ……!」 みちみちと体の芯をオスの凶器で貫かれ、望まぬ交尾をさせられているという絶望的な感覚。 (んんっ、ふぅぅ……! き、今日こそは絶対、声なんかあげてやるもんですか……!) 「おやおや、無駄な努力をしとるようだのぉ。ま、じきにそんな強がりはどうでもよくなるが――の!」 「――んひぅっ!?」 ぐりゅりゅっ! と、ぷるぷる震える美尻に根元までハメこまれた肉砲が、子宮近くの柔ヒダをえぐった。 敏感な女の弱点を激しく、時に驚くほど優しく責められ、はやくも情けない嬌声が漏れる。 (くっ、こ、この……こいつ、私の弱い所、ぜんぶ見破ってるぅぅ……!) この中年男がただ自分の快楽を満たすために腰を振るだけの手合いなら、まだマシだったかもしれない。 だが、ねちっこく老獪な性技が、陸奥の男慣れしていない肉体を毎夜開発し、快楽に絡め取りつつあった。 「ほれほれ、子袋の入り口をトントンっと連続ノックしてやるとたまらんだろお? んん?」 「やっ、やぁっダメっ! ゆっ揺すらないっでっ……ぁあーっ!? んぉ、ふぁ、んぁぁあーっっ!!」 「おっほ、お前のマンコ肉は正直にキュンキュンと締めつけてくるぞ。そんなにチンポが気に入ったか?」 「き、気に入るわけないぃぃ……! こ、こんなぁっこんなぁぁ! んぉおっっ!?」 馬の手綱のように両腕を後ろに引っ張られながら、ずぱん、ずぱんと立ちバックでハメ犯され弄ばれる陸奥。 先ほどの涙ぐましい決意もどこへやら、獣じみたあえぎ声を夜の司令室にほとばしらせる。 と、その時――ジリリリリ、と机上のベルが鳴った。鎮守府の内線だ。思わずビクンと陸奥の腰が跳ねる。 「おう、そのまま出ろ。連絡応対は秘書艦のつとめだからな」 「え!? そっそんな、このまま、って……う、嘘でしょ!?」 「通話の間は、腰は止めておいてやるから安心せい。ほら、さっさと出んか、怪しまれるぞ?」 それは、チンポをくわえこんだまま誰かと話せ、という絶望的な宣告だった。むろん、断る余地はない。 (せめて、相手は艦娘じゃありませんように――!) どうしようもなく辱められ、汚された自分を仲間に見られるようで、それだけはどうしても嫌だった。 震える手で受話器を取る――だが、その祈りは最悪な形で裏切られた。 『……ああ、陸奥か。私だ、長門だ』 (――!!) 『入渠が終わったら連絡しろと司令官に言われていてな。現時刻でのドック使用状況を報告する――』 事務的に報告する声は、もはや陸奥の耳にはほとんど届いていなかった。 姉妹艦のいつもと変わらぬ声は、自分の置かれているどうしようもない現状を残酷なまでに実感させた。 『なお、一航戦の連続出撃により深刻なボーキサイト欠乏の恐れあり――以上だ。 ……おい、陸奥? ちゃんと聞いているのか?』 「え、あ、うん! き、聞いてるわよ、もちろん!」 慌ててうわずった返事を返す。どうか気付かれませんようにと祈りながら目を閉じると、 胎内にみっちりとハマりこんだままの肉棒の、ドクドクと熱い存在感を、逆にありありと意識してしまう。 『そうか、なら報告は以上だ。私はこれから夜間演習に向かうとしよう』 「え、ええ。じゃあ頑張っ――ぉひぃぃっ!?」 不意打ちの異物感は、あろうことか後ろのすぼまり……尻の穴に襲い掛かってきた。 粘液に濡れた野太い中指が、みりみりと狭い穴蔵をかきわけて押し入ってきたのだ。 「くくくっ、腰は止めると言ったがなぁ、指については何も約束しとらんぞ、ワシはな」 『どうしたっ、今の妙な声はなんだ? おい陸奥、何かあったのか?』 「かはっ……んぉぉ……! なっ……なんでもなぃぃ、のぉぉ……っ!」 ぐに、ぐにっと中で曲げ伸ばされる異物の悪夢めいた快感に、もはや息も絶え絶えの陸奥。 「……お、お茶を手にっ、こぼしちゃって……あっ熱、熱いの、熱いのがっ……!」 『おいおい、一度に何でもやろうとするからだ。そんな様子じゃ司令官に笑われてしまうぞ』 確かに中年司令は下卑た笑いを浮かべながら、陸奥の恥穴をヌポヌポと指で犯し、その反応を楽しんでいる。 内線の不明瞭な音質もあいまって、今はまだごまかせているが、このままでは時間の問題だ。 「え、ええっ、だっだからもう切るねっ、それじゃあっ!」 無理矢理に話を打ち切り受話器を置き、息を吐く陸奥――だが、そこにはもうひとつの罠が待ち構えていた。 「ぐふふっ、通話を切ったな? ならば、遠慮無く腰を動かしてもよいということだなぁ!」 「……え!? ちょ、ちょっと待っ――!」 姉艦にバレずにすんだという安堵、その心の隙を刺すように。ズンッ、と女体の最奥を肉魚雷がえぐった。 「おふっ――!? あ……あぁ!?」 押し込まれた子宮が楕円状に変形するほどの衝撃が、陸奥の背筋から脳までを突き抜けた。 先の通話で張り詰めた神経が、すべて快楽信号に反転し、目の前で火花が散る。 同時に二本目の指が尻穴を追加でえぐり、嵐の荒波めいた絶頂の波が、前後から陸奥にとどめを刺した。 「ぁあああああああーーーっっ!!? いっイグッ、イキたくないのにイグぅぅぅ!! んおぁぁっっっ!」 ビクビク痙攣する膣内の柔ヒダが、くわえこんだ男根を食いちぎらんばかりに甘噛みして射精をねだる。 「おおっ、締まるっ! よぉぉし出るぞ出すぞぉッ、ワシの子種を、子宮に直で飲ませてやるからなぁ!」 ぼびゅるるるっっ! ぶぢゅるるぅぅっ、どぐんどくんっっ! 「いッいやぁぁーーっ、中いやぁぁぁ!! あっ熱ッ、ああっうあぁーーっ! ぅああ……!」 潰したプリンのごとく濃厚なゲル状精液が、陸奥の子宮内に後から後からひり出されて折り重なっていく。 艦娘が性交によって妊娠した例はいまだない。 だが陸奥は、熱く濃い奔流を胎内で受け止めながら、 いつか自分がこの男に孕まされてしまうのでないか……というおぞましい予感を捨てきれなかった。 「ふひひっ、夜はまだまだ長いぞ。ケツ穴も乳も口も、みっちり使い込んで性器に変えてやるからなぁ」 むっちりした白い尻肉の合間、すっかり充血した秘裂からズルリと陵辱者のチンポが抜き取られると、 こぽぽっ……! と大量の白濁ゼリーが溢れ出し、がくがく震える脚の間を、床にゆっくりと垂れ下がる。 (いっ嫌ぁ、このままじゃ私っ……な、長門姉さん……た、たすけてぇぇ……!) 下卑た笑みを浮かべた提督の、ぬらぬら光る赤黒い半勃ちペニスが早くも再び力を取り戻しつつあるのを、 絶望に染まった眼で見やりながら、陸奥は今にも折れそうな心を必死で支えていた――。 ===============
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/310.html
前の話 739 :提督×龍田:2014/02/25(火) 19 42 31.15 ID JnNbkOGm 「それでねぇー装備の開発をしたら全然成功しなくて。 もう諦めたらいいのに、あの人ったら自棄になっちゃって続けたの。 三式ソナーか三式爆雷が作りたかったみたいなんだけど、笑っちゃうくらい出来なかった。 それにあれって電探に比べたらそんなに資源を使わないでしょ? 次は、次こそは…ってブツブツいいながらあの人はやっていたんだけど、 大量のペンギンちゃんと九九式艦爆で開発室がいっぱいになっちゃって~ でも消費資源が少なくても何百回もやれば資源もなくなるでしょ? ボーキが2000ですよ~って教えたら顔が青ざめちゃって、おかしかったわぁ」 晩御飯を食べて風呂で身を清めて就寝する前、隣の布団で枕に顎を乗せながらこちらを見ている天龍に龍田は子守唄を歌うように開発室での出来事を話していた。 「…ったく、限度ってもんわかんねーのかな、あいつ。開発のせいで出撃できなかったらどうすんだ」 「ホントよね~それでね、これが最後だ!龍田頼むぞ!って言って私の手を両手で…こうぎゅっと握ったの。 神様にお願いするみたいに拝んじゃって。なんだかその姿を見たら少しは頑張っちゃおうかな~って思っちゃった」 「最初から頑張ってやれよ…」 天龍の突っ込みに龍田は楽しそうにウフフと笑うだけだった。 「それで、その最後はどうだったんだ」 「そうそう!それで私もあの人も気合をいれて開発したら~……出来ちゃったの。 零式水上偵察機が!」 アハハハ、と高くて柔らかい声が部屋に響く。龍田はおもしろそうに自分の枕をポンポンと叩いていた。対照的に天龍は呆れた顔だ。 「あーぁ、どうせまた俺が長期遠征に行く破目になるんだろーな」 枕を叩く音と笑い声が小さくなっていく。 「その時はお弁当作ってあげるよ~」 「いらねーよ!ピクニックじゃねーんだぞ」 残念、と龍田は思ってもいなさそうな顔で呟いた。 「私の作ったおにぎりと唐揚、とってもおいしいってあの人も言ってたんだけどなぁ~」 龍田は枕元に置いてある時計を見た。そろそろお喋りは止めて寝ないといけない時間だ。おやすみ、と龍田が言おうとした時、天龍が口を開いた。 「……お前、あいつのことをよく喋るようになったな」 淡い紫色の瞳がパチパチと瞬きをした。 「そう、かな」 あぁ、と天龍は頷く。 「秘書艦やり始めた頃は俺も一緒だったらいいのに、とかよく言ってたけど、最近は言わなくなったし…龍田が楽しそーにやれてんなら良かったよ」 天龍は体を回転させ枕を後頭部の下にした。上の毛布も被りなおす。 「んじゃおやすみ」 部屋が静かになった。 龍田はおやすみを返すのを忘れ、天龍の言葉を頭の中で反芻する。私があの人のことをよく喋るようになった? 龍田は無口な性格ではなかったし、お喋りは嫌いではなかった。他の艦娘や装備妖精と話をすることも多かったが、彼女たちの何人かから「龍田さんは天龍さんの話をする時とても楽しそう」と言われたことがあった。 それは恐らく言葉にしていない者も思っているだろう。龍田自身も天龍のことばかりを話す自分を自覚していた。 龍田にとって世界は天龍を中心に回っているようなものだったからだ。天龍と話をする時も天龍の話ばかりを聞いて満足していたような気がするが、ここ最近は天龍の言う通り提督の話を自ら進んでしていたのかもしれない、と龍田は言われて初めて気付いた。 「……寝よう」 龍田は天龍に背を向けて毛布を被り、目を閉じた。 「…た、龍田?」 「えっ」 龍田はパッと顔をあげると執務机に座る提督が見えた。 「大丈夫か龍田?気分でも悪いのか?」 「え…あ、…ううん、何でもないですよー」 龍田は右手を軽く振って小さく笑った。提督の心配を振り払うように右手を揺らしたが、提督は苦笑した。 「そんなに天龍が心配か?」 本日の天龍は遠征ではなくリランカ島に出撃していた。深海棲艦の潜水艦が多数目撃されたという情報があったので殲滅のために天龍を旗艦とする第二艦隊は海に出ていた。 秘書艦なので必然的に留守番になっている龍田の元気がないのが天龍の身の安全を心配しているせいだと提督は考えた上での発言だったのだろうが、 龍田は天龍のことを考えてはいなかった。 微塵も考えていなかった訳ではないが、それ以上に昨晩天龍に言われたことが龍田の頭を占めていたのだ。 「……違います。本当になんでもないから、気にしないで」 ガタっと提督は椅子から立ち上がった。 「そろそろ昼にしよう。食堂に行くぞ、龍田」 「あ、私はまだお腹すいてないから…後で食べます」 提督は龍田の傍まで来ると肩に手を置いた。 「秘書艦も同席、命令だ」 龍田の肩から手を離して提督は歩いた。龍田はパチクリと瞬きをする。提督はドアを開けると後ろを向いて龍田を見た。そのままお互い動かないまま時間が流れる。 どうやら提督は自分も行かない限り昼ご飯を食べないつもりだ、と悟った龍田は、やれやれと溜息をついて足をドアの方へと向けた。 白く清潔な軍服に身を包んだ男は初めて出会った時と比べて軍服を着こなせるようになっていた。龍田の提督は元から軍人ではなく、深海棲艦との戦争が始まってから指揮官として引き抜かれた一般人であった。 艦娘の指揮官となる人材には軍人もいるが、一般人の中には艦娘の力を上手く引き出せる潜在能力を持った者が少なからずいた。政府はそういう人たちをあらゆる方法で探し出し上手い餌を巻いて戦争に巻き込んでいた。 最初は頼りない人という印象を抱いていたが、提督が深海棲艦との戦いの中で試行錯誤し、戦術を学ぶ傍ら自らも肉体を鍛えて成長していった。 ある艦娘が提督が体を鍛える必要はないのではないか、と言えば、ひょろひょろよりガッシリしていて自信がある上司の下にいる方が安心感があるだろう?と笑顔で答えたと聞いたことがある。 さすがに何年何十年も軍人をやっている人間の体と比べたら丈夫ではないが、少なくとも以前の提督よりも頼もしく感じるっようになっていた。 「……上手い!この鯖の味噌煮、最高だな」 提督はガツガツと昼ご飯を堪能していた。味の濃い鯖の味噌煮、プリッとした白米、ジャガイモ入りの味噌汁、香ばしいごまドレッシングのサラダ、とろとろチーズのハンバーグ。 龍田は頂いたお冷を少しずつ飲みながら目の前で提督の食事風景を見ていた。提督は本当においしそうに食べている。そんな所をじーっと見ていたら、失せていた食欲がむくむくと龍田の中で湧き出てきた。 同時に天龍の言葉に悩んでいた自分がバカらしく思えてきた。 (秘書艦をすることが多くなってこの人といる時間が増えたから、自然とこの人の話もするようになった…きっとそれだけね~) 龍田は通りかかった間宮に声をかけた。 「私にもランチBをくださいな~」 間宮はハイ、と笑顔で返事をした。 「おっ龍田も食べるのか」 「人がおいしそーに食べてるのを見るとつられてお腹が減ってきちゃいます」 「ハハっそれもそうか。間宮さん、俺もおかわりお願いします。龍田と同じやつで」 提督の注文にも間宮は笑顔で答えて台所がある部屋へと入っていった。龍田はクスクスと笑う。 「あら、まだ食べるんですかー?元気ですねぇ」 「上手い飯だと箸が進むんだ…あ、そうだ、龍田」 「なんですか?」 「唐揚作ってくれ、龍田揚げ」 前に天龍に食べさせるつもりで作った唐揚を気紛れで提督にも分けてみたらかなり気に入っていた。提督はこうやって唐揚を要求するようになった。 二日連続でお願いしたり、一週間以上何も言わなかったり、本当に提督の気分次第だった。もしかしたら唐揚が食べたい気分になった時に龍田がいて欲しいから秘書艦を任されることが多いのかもしれない。 「しょうがないですねぇ…夕方に作りますよ」 「楽しみにしてる」 提督が微笑んだ。龍田が何故か直視できなくて目を逸らしたちょうどその時、間宮が二人分のランチBをテーブルに置いた。白米、豚汁、シーフードカレー、シーザーサラダが二人を待っている。 またおかわりしたくなったら遠慮なく呼んで下さいね、と言うと間宮は提督が食べていたランチAが乗ったトレイを代わりに持って行った。 「……間宮さんに作ってもらったらいいんじゃないんですか、唐揚」 目の前に置かれた胃袋を刺激するようなランチBの品々を見ながら龍田は呟く。提督のスプーンがカレーに届く前にピタリと止まる。 「料理上手ですし、私が作ったものよりおいしいんじゃないかしら」 龍田は箸でシーザーサラダのコーンとレタスを持ち上げて自分の口へ運んだ。チーズの風味とシャキシャキとした野菜の歯ごたえが龍田の口の中を幸せにさせる。おいしいなぁ、とゆっくり味を噛み締めていたら提督の手が以前止まったままであることに気付いた。 提督を見ると、おもしろくなさそうに龍田を見ていた。 「龍田が作ったやつが食べたいんだ。それじゃあダメか?」 何を、と思い、すぐに唐揚のことを言っているのだと龍田は察した。 「別にダメではないですけどぉ…私、特別なレシピなんて使ってないですよ?ふつーに作ってるから」 「いいんだよそれで。とにかくよろしく」 スプーンがカレーを掬う。提督は無心にカレーを口へ運んだ。おいしさを堪能するというよりも、龍田の反論を許さないとでも言わんとするその態度に龍田はキョトンとして、それから箸を置いて自分のスプーンも動かし始めた。 舌にお米とルーが乗った瞬間、あっやっぱりおいしいなぁ、と、嬉しくなるのだった。 それから数ヶ月経過した頃か、今日も執務室で秘書艦の仕事をしているとバンッとドアが勢いよく開いた。その音にビックリしてドアに目をやると、息の荒い提督がいた。 「おかえりなさい。どうしたんですかそんなに慌てて。会議で何か言われたんですか?」 本日、提督は朝から議事会に赴いていた。隔月に一度行われる集まりに参加をしていたのだが、提督の様子がおかしい。不思議に思っている龍田に提督は脇目も振らず真っ直ぐに近づくと小さな両肩を強く掴んだ。 その強さに龍田の体が一瞬跳ねたが、提督は気にも留めず興奮気味に言った。 「龍田!オリョールだ!オリョール海の最深部に行くぞ!」 「オリョール海?でも朝に南西諸島の任務は終わったんじゃなかったかしら」 「もう一度行くんだ。とにかく準備をしろ」 「えぇ…わかりました、それじゃあ編成はどうします?潜水艦ちゃんたち?」 手が龍田から離れ、提督は顎に手をかけグルグル回り始めた。 「赤城と加賀、…うん、潜水艦はなしだ。先手必勝で攻めよう。北上、大井、木曾、そして旗艦は龍田で出る」 「赤城さんと加賀さんと北上ちゃんと大井ちゃんと木曾ちゃんと…え?私?」 編成メンバーに自分の名前があったことに龍田は驚いた。聞き間違いかと思ったが、提督はブンブンと頷いた。 「龍田、お前を旗艦にして第一艦隊をオリョール海に出撃、時刻はヒトヨンヒトゴーだ」 「え?それって…」 「早く準備をしろ。他のやつは俺が連絡しておくから」 提督は龍田の背中を押して執務室の外へと押しやった。呆然とする龍田の前でバタンっと執務室のドアが閉じた。 「……出撃時刻が十五分後って、急ねぇ…」 いつもの提督なら出撃も遠征も前日までに予定をたてて伝えていた。当日に何か変更があった場合でも一時間は余裕をもって決めていた。 極たまに危険海域に出撃中の艦隊に緊急事態が発生して慌しくなることもあったが、今回の第二・第三・第四艦隊は比較的安全な資源獲得の遠征中であり、例え何かあったとしても通信室から緊急サイレンがなるので身の安全の意味での緊急事態なら基地にいる者すべてに分かる。 しかしそのサイレンもない。 龍田は訳がわからないまま、とにかく出撃の準備をすることにした。 艦娘たちの装備品を格納している倉庫へ歩を進めながら、そういえば、と龍田は思い出す。自分は久しぶりの出撃だ、と。 「よし!準備は整ったな?!あっ倉庫!倉庫今どうなってる?!……ちょっと詰めすぎか…少し廃棄しよう。 とりあえず流星・流星改・彗星一二甲・烈風以外の艦載機は全部廃棄、あと零式水上偵察機もいらん。あ、お前たち腕ならしに演習してこい。 ………終わったな?よし、第一艦隊、オリョール海最深部へと出撃せよ!」 予定の出撃時刻より三十分遅れて、第一艦隊はついに海へ出た。目指すはオリョール海の最深部だ。天気も悪くなく、視界も良好。 「良いお天気~ お昼寝したくなっちゃうなぁー」 龍田はのほほんとした気持ちで海の上を進んでいた。水面は太陽の光を受けてキラキラと輝いている。 「ここもまだ深海棲艦の勢力は残ってるわ。気を抜かないで頂戴」 暢気な龍田を加賀は咎めた。龍田はハーイ、と楽しそうに答える。 「大丈夫ですよー、久々の出撃だからちょっと…気分が高揚します、よ?」 ふわふわと微笑む顔の中にある目は好戦的であった。加賀がよく言う言葉を龍田はわざと使ったが、加賀はそう、と興味がなさそうに流した。 「それにしても、貴方が出撃なんて何かあったのかしら。演習も一緒にやらせるとは思わなかったわ」 加賀の隣にいた赤城が頷く。 「それに私たちも久々ね…数週間ぶりかしら?」 「っというかぁ~ここにいる面子って基本お留守番組じゃないー?」」 赤城に答えるように北上が声をあげた。大井は楽しそうに海を見つめる。 「フフフ…魚雷、いっぱい打ち込めるわね…」 木曾は右手の拳を左の手の平にぶつけた。 「あぁ、全部沈めてやるさ」 大井と木曾は傍から見て分かりやすすぎるほどワクワクしていた。 「でも、やっぱりおかしいわね…あの人、何が狙いなのかしら… 作戦説明の時も今回の出撃の目的は私たちに伝えていない。わざと話を逸らしたような気がする」 考え込む加賀に合わせて赤城もうーんとうねる。 「私たち、提督が着任した時期からいる古株だから他の艦娘より錬度はかなり高い。他の子を強くさせるために、 ここにいるメンバーは出撃はおろか演習もほとんど参加させなくしていたのにね。装備の開発が今の私たちの仕事みたいになっているわ」 「えぇーでもあたしと大井っちとキッソーは開発もろくにしてないよー」 「そうね、艦載機は赤城さんか私、46cm三連装砲と電探は榛名さん、対潜装備は龍田さんが、っていう担当がいつの間にか定着している。…龍田さん、貴方は何か聞いてないの?」 「え?ううん、特に何も聞いてないですよ」 加賀から話題を振られ、龍田は首を横に振った。加賀は龍田を見つめる。 「私たちを海域や演習に出すのはまだ分かるけど、龍田さんは………あ」 加賀は何かを思いついたのか、龍田を見ながらうんうんと何度か頷いた。龍田は加賀の意図が分からず首を傾げる。 「加賀さんどうしたの?」 赤城の質問に加賀はいえ、とスッキリしたような顔をした。 「多分、アレなんじゃないかと」 「アレ?アレって… ……… ……… あー、大抵の任務って最深部限定だからね…そういうこと」 何々?と球磨型三人が正規空母の周りに集まる。内緒話をするように加賀は手で口を隠しながらヒソヒソと何かを喋ると、あぁーと三人同時に納得の声をあげた。 「え?なに?」 蚊帳の外の龍田は五人に聞くが、五人はただ優しく笑うだけで何も言おうとしない。 「加賀さん、何が分かったんですか」 「帰還したらわかるわ、多分」 「多分…」 「私も予想通りかどうか分からないから何とも言えないけど、まぁ…早く終わらせて基地に帰りましょう」 予想通りか分からないことを自分以外の艦娘には教えるのかと、龍田は思ったが他の四人も教えてくれる雰囲気ではなかった。 「あのぉ…」 「あ、もうすぐでオリョール海に入りますよー」 北上が明るく言った。加賀はパンパンと手を叩くとポンッという煙と共に羅針盤娘が現れた。今回はいつも眠そうな緑髪ショートの娘だった。羅針盤娘は目をこすって加賀の前をふわふわと浮かんでいる。 「こういうことに長く付き合わされるのも嫌だから、分かっているわよね」 「んっんぅ~?」 「最深部以外に行かせたら…分かっているわよね?」 眠気眼がバッと見開かれた。龍田からは見えないが、恐らく加賀は羅針盤娘にものすごい睨みをきかせているのだろう。 艦娘だけではなく妖精や羅針盤娘たちの中でも厳しくて怖い、と共通認識のある加賀が相手では寝坊助の目も覚めるものだ。 「りょ、了解であります…」 珍しく気合の入った緑髪の羅針盤娘、何故かヤル気が出ている他の五人、龍田は何だかむず痒くなった。 (もう…教えてくれてもいいじゃない…) はぁ、と溜息をはいた時、赤城が声を張り上げた。 「艦載機のみなさん、用意はいい?」 その声を合図に、あたりに充満していた緩い空気が一瞬にして変わった。龍田の目がスッと細くなる。鋭い目は遠くにいる敵を捉えた。 (気になることは…後でいいかしら) 潮の香りが一層強くなった気がした。波の音も荒々しい。 「あはははっ♪砲雷撃戦、始めるね」 戦闘開始だ。 つづく これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/480.html
840 :名無しの紳士提督:2014/07/07(月) 12 13 52 ID jB4lM1Bg 七夕が似合いそうな艦娘は誰だろうか 841 :名無しの紳士提督:2014/07/07(月) 12 29 33 ID WrXq17.U なにげに七夕伝説ってアダルトよね 夫婦生活が楽しくて仕事サボってたら怒られちゃってさあ大変っていう あれ? これ提督と艦娘に当てはめれば… 842 :名無しの紳士提督:2014/07/07(月) 12 49 04 ID 9ftKD1jE 840 これは圧倒的に時雨 844 :名無しの紳士提督:2014/07/07(月) 17 03 47 ID oyVLyNgs 841 怒られていいから龍田さんといちゃいちゃしてるのを天龍ちゃんに見せつけたいです 845 :名無しの紳士提督:2014/07/07(月) 21 21 24 ID 5S/LXmIs 842 うそこメーカーで遊んでみたらこれだよ http //usokomaker.com/negaigoto2014/r/%E6%99%82%E9%9B%A8 辞めたいのか時雨… そして改ニでこれである http //usokomaker.com/negaigoto2014/ 846 :名無しの紳士提督:2014/07/07(月) 21 22 07 ID 5S/LXmIs 845ミス 時雨改ニでこれである http //usokomaker.com/negaigoto2014/r/%E6%99%82%E9%9B%A8%E6%94%B9%E3%83%8B 849 :名無しの紳士提督:2014/07/07(月) 21 30 07 ID C3S.Y1C. 841 星の寿命を考えると一年に一度しか会わなくても人間の感覚的には毎日イチャイチャしているようなもの みたいな話もある。 つまり誰と年がら年中イチャイチャしたいかということですねわかります。 862 :名無しの紳士提督:2014/07/08(火) 00 28 10 ID y8kodRf. 845 つまりこんなん? 幸運であると誰かがいった。 だけど僕は不運だ。 何度目だろうか、彼女たちが海の底へと消えて行くのを見るのは。 それに心を痛めてしまう僕には艦娘など向かないさ。 彼女たちはそれほど深い仲だとは思っていないだろうけど。 何年も共に戦い、何度も看取った僕からすれば、おおらかな姉とその姉が好きな活発な姉、それにボーイッシュな姉に囲まれるような気分だ。 だから、口には出さないけど、心で呟く。 家族が増えるよって。本当にやったねと祝福できるまで、繰り返す。 これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/pikemon/pages/48.html
ドラゴンクエストモンスターズジョーカー ゲームコード AJRJ-77da0950 999999G 020ae5d8 000f423f スカウト率100% 1223ebcc 000000ff 1223edb8 000000ff 1223efa4 000000ff Wi-Fi 改造モンスター参加可能 220b107a 00000000 220b222f 00000000 220b333c 00000000 育でたモンスターー気にれべる最大 020B1018 0098967F スカウト率100% 521A2584 E191C0B2 021A2584 E59FC09C 021A2588 E181C0B2 021A2594 E1A00000 D0000000 00000000 戦闘勝利数MAX 020ae828 0001869f スカウト成功数max 020ae81c 0001869f 配合回数MAX 020ae82c 0001869f 戦闘後の獲得経験値38523 0223c3b0 0098967f スカウト成功数最大 020ae81c 0001869f 配合回数最大 020ae82c 0001869f プレイ時間0 00 00 戦闘時ダメージ受けない 0223db6c 00000000 0223db74 00000000 0223db7e 00000000 ダメージ9999 スカウトアタック成功確立UP 0223db8c 270f0001 0223db94 270f0001 0223db9c 270f0001 種,木の実使うとステータス最大 121e996c 000020c0 モンスターライブラリ全開 220ae757 000000fe 020ae780 0001ffff e20ae758 00000028 ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff スキルライブラリ全開 220ae784 fffffffe 020ae7fc 0000000f e20ae788 00000070 ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff ffffffff 戦闘時味方のステータス最大 1223e2da 000003e7 0223e2dc 03e703e7 0223e2e0 03e703e7 0223e2e4 03e703e7 1223e2e8 000003e7 1223e4c6 000003e7 0223e2c8 03e703e7 0223e2cc 03e703e7 0223e2d0 03e703e7 1223e2d4 000003e7 1223e2b2 000003e7 0223e2b4 03e703e7 0223e2b8 03e703e7 0223e2bc 03e703e7 1223e2c0 000003e7 DS用の改造コード一覧へ
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/540.html
195 :翔鶴×提督?:2014/09/01(月) 23 23 47 ID e/Be40YU 瑞鶴のコスプレをした提督と聞いて思わず書いてしまった、新世界を開いた翔鶴姉の話です 病み要素ありますのでご注意を 提督の秘密を知っている艦娘は、きっとこの私。翔鶴型航空母艦1番艦の翔鶴だけでしょう。 誰からも忘れ去られたような辺境の鎮守府に赴任してきたあの人の、とてもとても歪んだ秘密。 私達の提督は、ひどく綺麗な人です。男性なのですけど、まるで歌舞伎の女形のような線の細さや腰の柔らかさを備えています。 なんでそんな人が提督に……なんて思うんですけど、どうやら艦娘と同じように提督業も人手不足が激しいみたいですね。大本営は才能のある人をどんどんと提督に任命していっているみたい。 確かにあの人は、提督として優秀とは言えないかもしれません。けれどそこは私のような秘書艦の腕の見せ所。 私のおかげって言う気はないですけど、何とかこの鎮守府は上手く回っていると思います。 ああ、そうそう。提督の秘密の話……でしたよね。 知ってます? あの人の肌はとっても綺麗なんです。男の人なのに、私達よりもきめ細かくってすべすべしてるかもしれない。 ふと物憂げに遠くを見る時の瞳なんて、私でもゾクリとする程に色気っていうんでしょうか。そういうのがあったりするんです。 だから私は、からかいも半分に言ってみたんです。 「提督は女の子みたいですね」って。 身長は男性にしても高い方ですけど、肩幅はそれほど広くはないし。だから似合うと思ったんです。 「ねえ、提督。わたしのお願い、聞いてくれますか?」 提督は私のお願いを断ることが出来ないってことは、知っていました。だって私がいなかったら、この鎮守府は回らないんですから。だから提督は、私のお願いを無碍には出来ない。 そう……きっと似合うと思うんです。 他の艦娘の誰よりも、あの子の服が。 私を捨てて、他の男を選んでこの鎮守府を出て行った、あの子の服がきっと、提督には似合うと思うんです。 「翔鶴さん……これは、どういうことなんだい」 「もう……ダメですよ。ちゃんと翔鶴姉って言ってくれないと」 白い道着に赤い袴のスカートは私と揃いの衣装。それにあの子の髪を模したウィッグを付ければ……ああ、思 った以上に綺麗な提督の姿に、私の心は高鳴る。 「瑞鶴……会いたかったわ」 「っ……」 提督が身を硬くするのにも構わず、私はあの子の肩に顔を埋める。 あの子が使っていた香水を振っているから、匂いさえ懐かしく感じた。 「瑞鶴。昔みたいに、わたしのことをお姉ちゃんって呼んでくれる?」 「……翔鶴っ……姉」 「ふふっ。可愛いわ、瑞鶴」 瑞鶴の姿に女装した提督は、私の思い出を映しだすためのコラージュ素材に過ぎない。 けれど提督の姿はコラージュの素材としてひどく優秀だった。 整った目鼻立ちに、男性にしては線の細い体は思った通り女性の姿がよく似合う。それに美しさはあれど、鼻につく女臭さが無いのもよかった。その方が思い出の中のあの子に浸れるから。 「ああっ、瑞鶴ッ。はあっ……んんぅっ、んちゅっ……」 そうして私は“瑞鶴”とキスを交わす。唇が触れ合い、舌先が絡まり合って、私の身体は驚くほどの熱を持って しまう。 ああ、これだけでイッてしまいそう。いつだって瑞鶴とのキスは私をこれ以上なく昂ぶらせる。 「ほら、分かる? わたしもう、こんなになってるの」 あの子の指を私はスカートの中へと導く。薄布越しにでさえ分かるような水気がそこには広がっていた。 「瑞鶴はどうかしら?」 瑞鶴のスカートの中へ手を伸ばせば、あの子は恥ずかしいのか身体を引こうとするけど、私はそれを許さずあの子の股間へと指を這わせる。 「ふふっ……瑞鶴のオチンチンも、大っきくなってるね。苦しいでしょう? お姉ちゃんが、楽にしてあげるね」 「え……?」 戸惑う瑞鶴に構わず、あの子を椅子に座らせ、私は床に跪いた。 下着をずらせば、ヒク付くオチンチンがスカートの中から生えてくる。女の子の格好をしているのに、オチンチンを大きくしてる。そんな倒錯的な光景は、私の頭の中を痺れさせる。 「ああっ、凄い匂い……いけない子ね。こんな匂いをさせて」 言いつつ私はオチンチンの茎を舌先でゆっくりと上下になぞる。それだけで瑞鶴は苦しげに身体を震わせ、先端には透明な汁が滲んできた。 「瑞鶴の先走り……とっても苦いわ。ふふっ、次々と溢れてくる」 ぐりぐりと鈴口を舌先で抉るようにすれば、透明な汁は次々と溢れてきた。私は口の中に広がる匂いに我慢できず、瑞鶴のオチンチンをあむっと咥え込む。 両頬を窄めて茎を圧迫しながら亀頭を舌で舐めしゃぶれば、瑞鶴はとっても気持ちよさそうな声をあげる。 (ああっ、気持ちいいのね瑞鶴……) 私はあの子にもっと気持ちよくなってもらおうと、ぐぽぐぽと下品な音を立てながらも顔を上下させ、オチンチンを刺激する。 一回ごとにオチンチンが膨れ、先端が徐々に熱を持っていくのが分かるようだった。 「うっ、ああっ……ダメだ、もう……翔鶴……姉ッ……」 ふふっ、よく出来ました。きちんとお姉ちゃんって呼んでくれたね、瑞鶴。 あの子の言葉に応えるかのように、私はびゅるびゅると吐出された精子を全部口の中で受け止める。ドロドロとして苦い精子を、私は喉を鳴らして嚥下していく。 喉に張り付いてむせてしまいそうだけど、何とか全部を飲み干すことが出来た。私は口の周りについた精子を舐め取りながら、瑞鶴を見上げる。 「瑞鶴の精子、とっても濃くって美味しいわ。ねえ……今度は、舌のお口にも注いでくれるわよね?」 既に私のアソコはドロドロに熱を持って疼いている。このまま放っておけば、オカシクなってしまいそうだった。 ううん、そっか。こんなことをしてる時点で、とっくにオカシクはなっていたんだろうけど……瑞鶴もさっきより拒絶感を見せずに頷いてくれる。 瑞鶴が私とセックスをしたいって言ってる。 ああ、なんてこと。こんな嬉しいことがあるなんて! 「お姉ちゃんが瑞鶴のこと、気持よくしてあげるからね」 椅子に腰掛ける瑞鶴の上に、下着を取り払った私は跨るように足を進める。 私の股下には、一回射精したばかりなのにもう勃起している瑞鶴のオチンチンが、青筋を立てて今か今かと待っているかのよう。 「挿れるよ、瑞鶴」 言いながら私は、瑞鶴のオチンチンに腰を下ろしていく。膣口が広がって瑞鶴の熱いオチンチンを呑み込んでいく行為だけで、私の背筋には焼けるような快感が溢れてくる。 キツイ入り口を抜けて私の中に入り込んできた瑞鶴のオチンチンは、私の敏感な部分を遠慮無くカリ首でごりごりと擦ってくれて。 「ふぁぁっ!! 凄い、凄いわ……ああっ、これ……気持ちいい……ッッ!」 私は快感のあまり抑えられない声を上げていた。 気持ちよすぎて涙さえ出てきそう。お腹の奥がきゅんきゅんと疼くのが自分でもよく分かる。 「瑞鶴……いいのよ、あなたの好きなように動いて。もっとお姉ちゃんで気持ちよくなって……」 その言葉は、普段おとなしい瑞鶴に火を点けたみたいだった。 掠れたような息を漏らしながら、瑞鶴が私の最奥を抉るかのように腰を振る。 一回突かれる毎に私の中からは愛液が掻き出され、そして痺れるくらいの快感が身体の中に満ちていった。 「あああッッ……ふぁっ、んあぁぁッ! 素敵、素敵よ瑞鶴。あなたのオチンチン、奥まで届いて。ああっ、凄いッ、 そこぉっ……!」 肉同士の弾ける音と、私が欲望のままに吐き出す嬌声だけがこの部屋には満ちている。 ああ、なんて素敵なのかしら。 こんな時間がずっと続けばいいのにとさえ私は思ってしまう。けれど当然、どんなことにも終わりは来るの。 瑞鶴がストロークを深くし、私の奥にギュウッとオチンチンを押し付ける。 「翔鶴……姉ッ……」 あの子は私の名前を呼びながら、私の中に射精をした。 熱い精子がじわっとお腹のなかに広がっていくのが分かる。その熱さにお腹が震えて、私も深い絶頂へと導か れていく。 瑞鶴にしがみついたまま、私は何度も身体を震わせていた。 入ったばかりの若い整備兵の子達は、私の誘いに簡単に乗ってくれた。愚かしいほどに単純で、性欲に忠実で。 「ああっ、俺もう……」 「いいのよ、中に出してあげて。ねえ、瑞鶴も中に出して欲しいわよね」 鎮守府の一室でそれは繰り広げられている。 瑞鶴が、色んな男たちに汚されていく。 でもいいの。汚れて、もっと汚れて堕ちて来て。そして今度こそ、あなたは私の物になるの。 「提督っ……俺っ……」 中に出されたのがよっぽど気持ちよかったのか、“瑞鶴”が身体を震わせながら自分も射精する。むせ返るような精子の匂いに、私は知らず知らず頬を歪めていた。 +後書き 以上です、ありがとうございました! 提督に新世界を開いてもらうつもりが、翔鶴姉が開いちゃったよという話でした これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/270.html
402 :名無しさん@ピンキー:2014/02/09(日) 21 22 24.98 ID srMRbbnZ ~~①~~ 外道提督「キス島に陸軍が取り残されているという報告を受けたよ」 あきつ丸「!! はやく救助に行かなければ!」 外道提督「しかし、あの海域は不思議な力のせいで駆逐艦でしか突破できないそうなのだよ」 あきつ丸「だったら駆逐艦隊で出撃すれば!」 外道提督「ふむ、たしかにそうだが、いくら艦娘が人知を超えた力を有するとは言え あのような年端もいかない幼い少女を危険な海域へ送り出すのは……」 あきつ丸「……気が引ける、とおっしゃるのでありますか?」 外道提督「いやいや、大日本帝国軍時代の遺恨を引きずっているわけではないよ? しかし、この作戦を命令するにあたって私の精神はかなり疲弊してしまうだろう」 あきつ丸「……一体何を言いたいのでありますか?」 外道提督「陸軍艦の君が彼らを助けたいのであれば君にも出来ることがあるということさ」 あきつ丸「?」 外道提督「精神が疲弊してしまった私を君が慰安するということだよ」ニヤニヤ あきつ丸「なっ!?おのれ、提督!軍人として貴様は最低であります!!!」 403 :名無しさん@ピンキー:2014/02/09(日) 21 23 09.82 ID srMRbbnZ 外道提督「いやなに、私とて鬼ではない。無理強いをするつもりなどないさ」 あきつ丸「ホッ……」 外道提督「ただ……陸軍救出作戦決行の踏ん切りがつかないまま時間が経つだけだよ」 あきつ丸「くぅっ……貴様という奴は……!!!」ナミダメジトメ 外道提督「いやあ、本当に辛いなぁ……私の可愛い駆逐艦たちと取り残された陸軍兵を 天秤にかけなければならないなんて、ああ!辛いなぁ!!」ニヤニヤ あきつ丸「…………」 あきつ丸「……じ は に ぃ……」ボソボソ 外道提督「んんん?よく聞こえんなぁ。上司に何か言う時はハキハキとしゃべるものだ それとも陸軍ではそんな声で報告したりするのかね?」 あきつ丸「……じ、自分は・・・なにをすればいい、でありますか……」フルエゴエ 外道提督「ふっ、そうだな……まずは私の主砲を最大仰角になるまで元気にしてくれたまえ」ボロン あきつ丸「ヒィッ」ビクッ 外道提督「おいおい、これで驚いていては慰安以前の問題だぞ?」ニヤニヤ あきつ丸「くぅぅ…」オソルオソル 外道提督「そんなにもたもたしていては救出を待ってる奴らは飢え死にかもしれないなあ?」ニヤニヤ あきつ丸「ぅうっ……」シュッシュッ 外道提督(涙目になりながらたどたどしく触っているのを鑑賞するのも良いが これではいつまでたっても終わらんな……) 外道提督「しょせん陸軍艦と言ったところか、これでは私も楽しめん。手伝ってやる」バッ あきつ丸「!!!!!」中破! 外道提督「ほほう……学ランの上からでも分かるほど大きいのは分かっていたが、いやはやこれはこれは」マジマジ あきつ丸「本当に……貴様という男は……!」キッ 外道提督「いつまで隠しているつもりだ。そのままでは両手がふさがって何もできないぞ?」チソコビンタペチペチ あきつ丸「くぅぅ……!!」 外道提督「まあいい、いいものを見せてもらったおかげである程度は元気になった。次は口を開けろ」 あきつ丸「……これへいいのは(これでいいのか)?」クパァ 外道提督「よしいいぞ、絶対に歯は立てるなよ……ふん!」ジュブ あきつ丸「んん”ん”!んん”!んん”ん”!」ジュボジュボジュボ あきつ丸(臭い不味い気持ち悪い息が苦しい……)ジュボジュボジュボ 外道提督「ぅぅ、そろそろ出るぞ……!全部飲めよっ……うっ!」ドピュッドピュッ あきつ丸「げほっ!ごほっ!おぇ……」ボタボタ 外道提督「ふぅ……結局ほとんど私が動いたわけだがまあ出るには出たな」フゥ あきつ丸「えほっ!けほっ!……これで満足したでありますな……救出作戦は――」 外道提督「なにを寝ぼけたことを言っている?私の主砲はまだまだこの通りだぞ?」ギンギン あきつ丸「なっ!まだあのような辱めを受けろと言うのでありますか!!」 外道提督「あんなものは前戯にすぎない、本番はまだまだこれからさ」オシタオシー 外道提督「んんん?どうしたあきつ丸、私の主砲があまりにも美味しくて濡らしていたのか?」クチュクチュ あきつ丸「そ、そんなことあるわけないであります!何かの間違いであります!」 外道提督「ではこれは一体なんだ?汗にしてはずいぶんヌルヌルと糸を引いているなあ?んん?」ヌトォ あきつ丸「……くっ!す、するならさっさとすればいいであります!」キッ 提督「ほぅ……」(今すぐぶち込んでやりたいところだがそれではあまり面白くないな) あきつ丸(来ない、であります……、怖気づいたでありますか……?)チラッ 提督「はあ、興がそがれてしまった。救出作戦も見送るしか――」 あきつ丸「ま、待つであります!!!!」ガシィ 提督「なにかな?あきつ丸?君があまりにも乗り気じゃないから私も萎えてしまったよ もしも君がどうしてもしてほしいと言うなら私もやぶさかではないのだがなぁ……」チラチラッ あきつ丸「……じ、じぶん、のバイタルエリアを……提督の主砲で……つ、つらぬいて……ほしいであります」ブワッ このあと滅茶苦茶セックスした あきつ丸(目を覚ますと自分は提督執務室のベッドの上だったであります)チュンチュン あきつ丸「……」(提督は執務室を出た後のようでありますな)キョロキョロ あきつ丸「……自分も起きるでありますか……ッ!?」ムクリビクッ ~~②~~ あきつ丸「お腹の奥が……この痛みは昨日の……?」ズキズキ あきつ丸「……」(思い出すのもおぞましい悪夢のような出来事だったであります……) あきつ丸「……いや、これで救出作戦が行われるはずであります 同胞たちの命と比べれば自分の純潔など安いものであります……」グスン あきつ丸「それよりあの外道が本当に約束を守っているか確かめなければ……」グシグシ 408 :ふぁ~^p^みすったよー:2014/02/09(日) 21 27 15.63 ID srMRbbnZ あきつ丸(しかしこの痛みは……歩くことさえ辛いであります……)ヒョコヒョコ あきつ丸「あの外道はこの時間帯なら午前の演習の視察中のはず……演習場に向かうであります」ヒョコヒョコ 外道提督「今日からはキス島沖攻略のために、お前たち駆逐艦が中心となって演習を行ってもらう」 暁「れでぃーな暁は演習だってそつなくこなしてみせるわ!」ドヤァ 響「うらー!」 雷「ぜーんぶわたしにまかせなさい!」エッヘン 電「はわわわ!ひさしぶりの演習は緊張するのです……」 島風「おっそーい!」 雪風「何が来ようと雪風は絶対沈みません!」 あきつ丸「ふむ……、ちゃんと約束を守る気はあるみたいであります……」コソーリ あきつ丸(救助要請が届いたのが昨日、この調子でうまく行けば取り残された兵たちは 一人もかけることなく無事救出できそうであります……)ホッ 駆逐艦一同「「「はーい!」」」 409 :名無しさん@ピンキー:2014/02/09(日) 21 27 50.62 ID srMRbbnZ 外道提督「なんだあきつ丸、心配になって見に来ていたのか。心配されずとも約束は果たすさ」フッ あきつ丸「約束など守って当然であります」(やけに素直であります……少し嫌な予感がするであります) 外道提督「そうだあきつ丸、今から執務室に来てくれないか」 あきつ丸「ッ!」(この外道!もしやまた?)ビクッ 外道提督「ハハハ、ずいぶんと警戒されたものだな。いやなに、キス島沖攻略作戦―― つまり陸軍救出作戦の今後の予定を“綿密に”話し合おうというだけさ」ニヤニヤ あきつ丸「……了解したであります」(少し引っかかるが救出作戦のこととあっては無碍にはできないであります) 外道提督「ずいぶんと歩きにくそうだな。なんなら執務室までおぶってやろうか?」ニヤニヤ あきつ丸「ッ!誰のせいだとっ!……いや、外道の手は借りないのであります」ヒョコヒョコ 外道提督「そうか?なら先に執務室で待っているぞ。せいぜいゆっくり歩いてくるんだな」ニヤニヤ あきつ丸「勝手に言ってればいいであります……!」プイッ あきつ丸「今後の予定……来週には出撃できていると良いでありますが……」ヒョコヒョコ あきつ丸「あきつ丸、入るであります」ガチャ 外道提督「やっと来たかあきつ丸。さっそくだが俺の立てた作戦予定を説明する――」 あきつ丸「――なっ!!??一ヶ月後でありますか!!??」ガタッ 外道提督「キス島沖周辺海域には深海棲艦のelite戦艦ル級やelite重巡洋艦などが確認された 私の大事な大事な駆逐艦娘たちをこのままの練度で出撃させるのは困難だと判断したのでな 十分な練度強化をした上で出撃させることにした」 あきつ丸「そんなに時間をかけていては、補給の絶たれた仲間たちは飢え死にしてしまうであります!!」 外道提督「たしかにその通りだ。だが一つ間違っている。君からすれば救出を待つ彼らは大事な仲間かもしれない だが私からすれば駆逐艦娘たちの命と釣り合うほどの彼らに対する義理を私は持ち合わせていないのだよ」 あきつ丸「くっ……貴様はそれでも誉れある日本国軍人なのか!!」 外道提督「むしろ私の方が軍人的な思考をしているとは思わないかね? 深海棲艦に対して特に有効な打撃力を有する艦娘たちと、通常兵器で武装した人間たち 戦略・戦術的に考えてどちらがより重要かは考えるまでもないだろう?」 あきつ丸「ぐぬぬ……」(い、言い返せないであります……) 外道提督「しかしだな、私も軍人である前に一人の人間であり男だ」 411 :名無しさん@ピンキー:2014/02/09(日) 21 30 24.73 ID srMRbbnZ 外道提督「憎からず思う女の旧友の命が危ないとなれば、私も助けたいと思わないこともないだろう」チラッチラッ あきつ丸「?言いたいことがあるならはっきり言うであります!」 外道提督「ふふふ、落ち着きたまえ、君が私を籠絡すれば良いという話さ 話は変わるが私は、人質のせいで憎い相手に身体を売らなければならない悲哀の境遇に 抗おうとするが最後には堕ちてしまうような女性が好みなのだ」ニヤニヤ あきつ丸「……最低の趣味であります……!」ギリリッ 外道提督「そんなことを言っていては私の気持ちは揺るがないまま、陸軍は飢え死にしてしまうぞ」ニヤニヤ あきつ丸「くぅ……また昨日のようなことをするのでありますか……」ナミダメジトメ 外道提督「そんなに嫌だったのか?最初にも言ったが、私も無理強いはしない。残念だが彼らのことは――」 あきつ丸「わかった!わかったであります!だからもう少し予定を早めてほしいであります……」 外道提督「ふふふ、分かればよいのだよ。君が早く私を籠絡すればそれだけ彼らの命が救われるのだ さあ、お互い夜を楽しもうじゃないか」ゲス顔 あきつ丸「……今日も、……自分のバイタルエリアを……提督の主砲で……めちゃくちゃにしてほしいであります」ブワッ このあと滅茶苦茶セックスした ~~③~~ あきつ丸「……ん、ん~zzzzzz……はっ!」ピクッ 外道提督「ようやくお目覚めか。よく眠れたかね?」ニヤニヤ あきつ丸「くぅ……貴様よくもぬけぬけと!誰のせいだと――いや、いいであります……」プイ 外道提督「ふふふ、ようやく立場が分かってきたようだな。それに全裸で凄まれてもお笑いにしかならん」 あきつ丸「……服を着たいので部屋から出ていってほしいであります」 外道提督「何を言っているのだね、あきつ丸?ここは私の部屋だ。 むしろここで裸になって寝ている君の方が異常なのであり、私に非は無いはずだ」ニヤニヤ あきつ丸「なっ……自分が服を着ていく様子をずっと見ているつもりなのでありますか!?///」カァッ 外道提督「はっはっは、何をいまさら。全身余すところなくさらけだしあった仲じゃないか」 あきつ丸「っ!」(昨日の記憶があきつ丸の脳裏をかすめる――自分の物とは思えない声 味わったことのない感覚、言葉にできない背徳感、そして……快感――) 外道提督「とりあえず私はこの書類に目を通さなければならない。服を着たいのなら勝手にしろ」 あきつ丸「……わかったであります」(とりあえずベッドのシーツで身体を隠して 部屋に散らばった自分の服を回収するであります)ズリズリ 外道提督「……」ペラペラ(くっくっく、イタズラをされているのに気づいていない奴を見るのはかなり愉快だな) あきつ丸「スカートは……ここでありますか。あとは……?」(あとは下着だけでありますが……見当たらない?) 外道提督「……」ペラペラ(くっくっく、そろそろ気付く頃だな) あきつ丸「……ない、ないであります……」(パンツとブラがないであります……)ソワソワ 外道提督「どうした、あきつ丸まだ着てないのか。それとも私を誘っているのか?」ニヤニヤ あきつ丸「ぐぬぬっ……!」(言い返せないのを良いことに好き勝手言って……!) 外道提督「はっはっは!そんなに怒ると可愛い顔が台無しだぞ?」ニヤニヤ あきつ丸「なっ!///貴様のような外道に言われてもうれしくないであります!」カァッ 外道提督「ふふふ、照れ隠しとして受け取っておこう。(ずいぶんとちょろい奴だな。まあそこがいいのだが) さあ、さっさと服を着ろ。お前にはやってもらうことがあるんだからな」 あきつ丸「……わ、わかったであります」(な、なんとかうまく隠してあとで自分の部屋に下着を取りに行くであります……)ゴソゴソ 外道提督「私は書類の山を片付けなければならないのでな、今日の演習の監督はお前に任せたい」(この書類もう見たんだけどな) あきつ丸「い、今すぐでありますか?」(ぅぅ……股がすぅーすぅーするであります……)モジモジ 外道提督「あたりまえだ、もう演習予定の艦隊は演習場についている頃だ。私の代理が監督することも伝えてある。さっさと行け」 (こっそり後をつけて何枚か写真に収めておこう) あきつ丸「了解であります、演習の監督に行ってくるであります」モジモジスタスタガチャバタン 外道提督「ああ、頼んだぞ」(カメラよし、あきつ丸の下着よし、方位よし、外道丸!微速前進!なんっつって) あきつ丸「演習場に着いたであります」(潮風でスカートが……)モジモジスタスタ 暁「あ、今日はあきつ丸……さんが監督なのね」 響「提督は忙しいからな」 雷「もっとあたしを頼ってくれればいいのにー」 電「はわわわ、きょ、きょうはよろしゅくなのです!」 島風「おっそーい!」 雪風「何があっても雪風は大丈夫!」 あきつ丸「では、みなさん演習頑張ってください」モジモジ 駆逐艦一同「「「はーい!」」」 ~演習開始~ チュドーンドドーンドンドンドーンドカンバカーンパンパカパーンドッカーン ~演習終了~ あきつ丸「補給と艤装の整備はしっかりしてから休憩してください。ではみなさんお疲れさまでした」モジモジ 駆逐艦一同「「「おつかれさまでしたー!」」」 あきつ丸「ふぅ……なんとか隠しきれたであります……あとは部屋に戻って――」ホッ 外道提督「よく見えますな~」スカートペラリ あきつ丸「!!!?!??!?!!!!!?!?!?」ビックゥ 外道提督「はっはっは、ただの生身の人間に後ろを取られているようでは艦娘の名が泣くぞ」ニヤニヤ あきつ丸「き、き、き、貴様……見たな……!///」カァッ 外道提督「いやはや、よもや陸軍艦にこんな性癖があろうとは思いもしなかったよ……」ニヤニヤ あきつ丸「いや、これは、ちが、あの……///」アウアウアー 外道提督「いやいや、別にお前の性癖に文句を言うつもりはない。 むしろどんな性癖を持っていようとも私色に染め上げるつもりなのだから問題はない。 しかし私に打ち明けてくれなかったのは残念だなぁ」ニヤニヤ あきつ丸「いや、だから、これは、違うであります……///」アタフタ 外道提督「何が違うと言うのかね?ここはもうこんなことになっているぞ?」クチュクチュ あきつ丸「あっ!そ、そんな……はずは……」ハァハァ 外道提督「正直になれあきつ丸。君が露出狂であろうとなかろうとここで君が私を拒んでも救出作戦が遅れるだけだ。 私に身をゆだねれば同胞の命も助かり、君も私も気持ち良くなれる。すばらしいことだろう?」アクマノササヤキ あきつ丸「それは、そのとおり……であります、が……」ハァハァ 外道提督「さあ、いつものようにあの言葉を言ってごらん?」ゲス顔 あきつ丸「て、提督の主砲で……自分の変態露出狂バイタルエリアを……お仕置きしてほしいであります……」ジュン このあと滅茶苦茶セックスした ~~④~~ あきつ丸「zzzzスー……スー……ん、ん~……」ムクリ あきつ丸「提督はいないみたいであります……。自分はまた昨日も……///」モンモン (昨日の記憶があきつ丸の頭をよぎる――はじめての露出、はじめての青姦 次第に存在感を増していく嫌悪以外の感情――) あきつ丸「またしてもやられてしまったであります……///」カァッ あきつ丸「提督が戻ってくる前に服を着なければ……」ゴソゴソ あきつ丸「あ」(昨日あのままの状態でこの部屋に来たせいで自分はまだ下着を持っていないであります!!)ガビーン あきつ丸「と、とりあえずここにある物を着て、下着は後で取りに行くであります」ゴソゴソ あきつ丸(下着以外は装備完了でありますが……、やはり股がすぅーすぅーするのと 乳首が擦れるのが気になるであります……)モジモジ 外道提督「お、やっと起きたかあきつ丸」ガチャ あきつ丸「……自分が寝坊助みたいな言い方はやめてほしいであります……」モジモジ 外道提督「昨日もさんざん可愛がってやったせいで疲れたんだろうな」ニヤニヤ あきつ丸「もう夜のことは忘れるでありますっ!!///」キッ 外道提督「ハハハ、頭の奥底に大事にしまっておくことにするよ」ニヤニヤ (この様子から見てまだ下着は着ていないようだな……そろそろ種明かししてやるか) 外道提督「ああそうだ。昨日の朝からお前の下着が見当たらないのは 昨日の朝からお前の下着をずっと私が持っていたからだ」ブラジャー&パンツビローン あきつ丸「なっ!!??貴様!それを!返すであります!!///」ブンブンブン 外道提督「んん?あきつ丸よ、君は自分の立場を忘れてしまったのかね? まあ今回は特別に許そう。だからちゃんとお願いすれば返してやる」(ただし条件付きでな)ニヤニヤ あきつ丸「ぐぬぬ……自分の下着を返して……ほしいであります///」プルプル 外道提督「私は物分かりの良い女が好きだ。 しかしただ普通に下着を返すのでは味気ない。条件付きで返してやろう」ニヤニヤ あきつ丸「……じょ、条件……でありますか?」ゴクリ あきつ丸「ほ、本当に今日はあぁっ!一日中このままなのでんんっ!ありますか?///」ヴィーンモジモジハァハァ 外道提督「そうだ。今日は、前にバイブ後ろにローターを仕込んだまま仕事をしてもらう」ニヤニヤ あきつ丸「お、お前は本当にいぃっ!……最低の趣味をしているでんはぁ、ありますな……///」ヴィーンモジモジハァハァ 外道提督「そんな艶っぽい吐息交じりに罵倒されてもなぁ」ニヤニヤ あきつ丸「くぅぅ……」ナミダメジトメ 外道提督「ふふふ、良い表情だ。良い顔が見れた礼というわけではないが 今日一日そのまま仕事ができれば三日後にキス島沖攻略に乗り出す予定だ」 あきつ丸「そ、それは本当でありますか!!」パァ 外道提督「君は文句を言いつつも私にちゃんと従っていた、そこまで私好みの女になろうとしている君の努力を 無碍にしたりはしない。言っただろう?私は鬼ではないと」 あきつ丸「そ、その言葉に、二言は無いでありますな?///」(外道といえど人間、多少の情はあるようであります) 外道提督「ああ、君が私に従い続ける限り私は君の望みは果たそう」 外道提督「言い忘れていたが、これから救出作戦の件で陸軍との合同軍議があるのだが君にも同席してもらう」 あきつ丸「なっ!!??この状態で、でありますかあぁんっ!?///」ヴィーンモジモジハァハァ 外道提督「ああ、そうだ。バイブとローターを仕込んだままの状態で 私の助手として資料を他の将校に配ったりその他雑用をこなしてもらう」ニヤニヤ あきつ丸「しょ、正気でありますか!?」ヴィーンモジモジハァハァ 外道提督「無理なら――」プイッ あきつ丸「りょ、了解したであります!だから作戦は……///」ヴィーンモジモジハァハァ 外道提督「ふふふ、自分がどういう立場か身に染みついてきたみたいだな、良い傾向だ。 さて、では合同軍議がある会議室へ行こうか、もう陸軍の将校たちは到着している頃だろう」スタスタ あきつ丸「りょ、了解であります……///」ヴィーンモジモジハァハァ 外道提督「さて、本日陸軍将校殿の方々にお越しいただいたのは、キス島に取り残された陸軍兵たちの救出作戦についてです――」 あきつ丸(陸軍中将も来ているでありますかっ!?バレるつもりはないでありますがこれは……恥ずかしいであります)ヴィーンモジモジハァハァ 外道提督「あきつ丸、資料を配ってくれ」 あきつ丸「りょ、了解であります……」ヴィーンモジモジハァハァ あきつ丸「どうぞ」ペラ 「どうぞ」ペラ 「どうぞ」ペラ(慣れてきたのか資料は無事配れたであります)ヴィーンモジモジハァハァ 外道提督「お手元の資料の二枚目は作戦海域の海図となっています、ここには深海棲艦のelite戦艦などが――」 あきつ丸(外道ではありますが、意外と外面はちゃんと提督をしているようであります) 外道提督「こちらの戦力が整えば――」(そろそろ緩急つけて責めてみようか)振動:強 あきつ丸「ひっ」ヴィヴィービクッ(!!???この外道はいきなり何をするつもりでありますか!!) 各将校ズ「ほうほう、なるほど」 あきつ丸(な、なんとかバレずに済んだであります……)ヴィヴィーモジモジ 外道提督「あとは我が精鋭の艦隊が十分に実力を発揮できれば――」(ふふふ、なんとか耐えきったか。次はこうだ)振動:弱 あきつ丸(?振動が弱くなった?電池が切れたのでありますか?なんにせよ刺激が弱いのは好都合であります……)ヴー 外道提督「当海域を攻略できれば救出が可能に――」(甘いな、あきつ丸。その油断が仇となる)振動:MAX 陸軍将校「ほう、では私の部下の命も――」 あきつ丸「ひゃぅっ!」ヴィヴィヴィーッビックゥ(!!!!???????!?!?さっきよりも強く!?) 各将校ズ「「「ん?」」」 あきつ丸「あ、あの……じ、自分は体調が優れない、ので……退室させてもらうでありますぅ!///」ダッ(絶対バレたであります!) 外道提督(あいつ、逃げたな……。仕方ない、私がフォローしておこう。後でたっぷりお礼をしてもらわないとな……) 外道提督「コホン、今回の作戦立案は彼女の尽力によるところが大きかったのです。きっと疲れているのでしょう。(嘘は言ってないな) えー、では作戦の決行予定についてですが――」 420 :名無しさん@ピンキー:2014/02/09(日) 21 54 58.78 ID srMRbbnZ 外道提督「さて、どうしてくれようか。え?あきつ丸よ。あの後ごまかすの大変だったんだぞ?」ニヤニヤ あきつ丸「あの状態でバレないようにするには撤退する他なかったであります……」グスン 外道提督「しかし、お前は私の言いつけを破った。やはり救出作戦は延期――」 あきつ丸「それだけは!それだけは許してほしいであります!!」ナミダメ 外道提督「お前は約束を守らなかったのに私には約束を果たせというのか……」 あきつ丸「お願いであります……自分の身はどうなってもかまわないであります……だから……」 外道提督「ほう……「自分はどうなってもかまわない」たしかにそう言ったな?」(ふふふ、言質は取ったぞ) あきつ丸「……はい、言ったであります……」(もうどうにでもなれであります)グスン 外道提督「じゃあいつものようにおねだりして、昨日よりも私を気持ち良くしろ。そうすれば今回のことは不問にしてやる」ゲス顔 あきつ丸「自分のだらしないバイタルエリアを提督の主砲で躾けてほしいであります……」クパァ このあと滅茶苦茶セックスした ~~⑤~~ あきつ丸「もうここで寝起きするのが当たり前になってきたであります……」ムクリ あきつ丸(普通に下着を身につけるのがずいぶん久しぶりのような気がするであります……)ゲンナリ あきつ丸「今日は提督が見当たらないであります……ん?これは」ペラ 書き置き『おはよう、愛しのあきつ丸。今日は大本営にキス島沖への出撃許可をもらいに行ってくる。 建前上過去の遺恨は無いとはいえ、今も昔も陸軍とは予算を取り合う仲だ。陸軍に非協力的な将校もいる。 そういった頭の堅いジジイどもを説得しに行かなくてはならない。そんな奴がいる場にお前を連れていくのは 都合が悪いと判断したので、お前は鎮守府に残って留守の間私の代役を務めてもらう』 あきつ丸「……///」(外道なだけではなくちゃんと救出作戦を成功させる気はあるようであります。ちょっと見直したであります)ポッ あきつ丸「ん?もう一枚?」ペラ 書き置き『――追伸、私がいなくて淋しい場合は執務机の引き出しの一番下の段に バイヴとローターが入れてあるので好きに使ってもらって構わない。 ただし外で使うのはやめておけ。私がいないときにバレたらフォローも後始末もできんからな(笑)』 あきつ丸「なっ!///そんなことするわけないでありますっ!」ビリビリバリバリー あきつ丸「はぁはぁ……」(自分はいったい何を一人で熱くなってるでありますか……)ゲンナリ あきつ丸「仕事するでありますか ~~お仕事終了~~ あきつ丸「ふぅ、本日の任務も終了であります。報告書は執務机の上でいいでありましょう」ペラ あきつ丸「駆逐艦娘たちの練度も予想以上にあがってきて、この分なら救出作戦の成功率は かなり期待していい数字になりそうであります」 あきつ丸「……」(でも……なぜかあまり心が躍らないであります)ジュン あきつ丸「書き置きだと引き出しの一番下の段に……」ガラッ あきつ丸「そ、そう、これは仕方ないのであります……あの男が毎晩あんなことをするから……」バイヴ ローター あきつ丸「んっ///」(おかしくなってしまったから仕方ないのであります……)ヴィーン あきつ丸「んんっ……んはあ……ぁぁああ……いっ!……///」(イクッ!!)ヴィヴィヴィーン あきつ丸「はぁ……はぁ……///」(淋しくなんか……淋しくなんかないであります……そんなわけないであります……)ヴィーン ~~二日後~~ 外道提督「ただいま、あきつ丸」ガチャ あきつ丸「……」 外道提督「二日も留守にしてすまない。頑固ジジイを説得するのに随分と手こずってしまった。 だが、あの手この手でなんとか大本営からの許可をもぎ取ってきたから安心したまえ。決行は予定通り――」 あきつ丸「っ」ダキッ 外道提督「!?」 あきつ丸「ん……///」チュッチュッチュ 外道提督「お、おい!んむ……いったいむぐっ……どうしたっていうんだ!」グイッ あきつ丸「提督の……ご主人様のおちんぽが欲しくて欲しくてたまらないでありますぅ!!///」ハァハァ 外道提督「ほ、ほう……」(二日も時間をおけばかなりの欲しがりさんになると予想はしていたがこれほどとは……) あきつ丸「早く自分のだらしないバイタルエリアにご主人様の立派な大和砲を――///」ハァハァ 外道提督「まあ、待てあきつ丸よ。ここまでくれば私も最後まで約束は果たすつもりだ。 だが今欲望のままに行為に及んで救出作戦が遅れてもいいのか?」ニヤニヤ あきつ丸「うっ……で、でもこのままだと自分は切なすぎてどうにかなってしまいそうでありますぅ!///」ハァハァ 外道提督「いいんだな?仲間の命よりも、今この時の快楽の方が大事なんだな?」クチュクチュ あきつ丸「はひぃっ!自分は仲間の命よりもご主人様と気持ち良くなるほうが大事でありましゅぅ!!だから――///」ハァハァ 外道提督「ふふふ、そこまで言うなら仕方がない。それじゃあ海軍式敬礼をしながらおねだりしなさい」ゲス顔 あきつ丸「はひぃ、自分のだらしないバイタルエリアをご主人様の立派な大和砲で撃沈してほしいでありましゅうぅ!!///」アヘ顔海軍式ダブル敬礼 このあと滅茶苦茶セックスした後ちゃんとキス島沖攻略して陸軍は救出されました ~かん~ 425 :名無しさん@ピンキー:2014/02/09(日) 22 04 25.24 ID srMRbbnZ 俺単独のレスで20レス以上も消費してしまって申し訳ない これにてこのお話は完結となります やっぱり堕ち物系の女の子は落ちかけが一番良い
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/143.html
前の続き 夜二十二時三十分。 通信司令室には私の他に霧島、愛宕、由良そして暁がいた。艦娘たちの顔には苦渋が滲み出ていた。いつものほほんと笑っている愛宕も厳しい表情だ。『翔鶴が沈む』、その通信を最後に第一艦隊からの連絡は途絶えた。本日の通信司令室の夜番の四人が再度通信を試みようとしたが、一向に繋がらないままこの時間になってしまった。 私はテーブルの上に広げている南方海域の地図を凝視する。第一が予定通りにサブ島沖に向かえたと仮定して通信を受信した時間で位置を推測した。そのポイントに赤のマジックペンでグルグルと円を描いた。 「通信の記録を聞く限り、充分な応戦は出来ていない…恐らく撤退を試みているはずだ。損傷も酷いだろう… 天候の良し悪しもあるがスピードも落ちているはずだ」 「敵も追随している可能性もあります。またレーダーも無事機能できているかどうかも分かりません… 最悪照明灯も使えないかもしれません」 霧島の言葉で生々しくその様子を想像した。ギリッと、私は歯を鳴らした。偵察とはいえ、それなりの準備をさせて第一を編成した。まだ未熟な翔鶴はいたがその分もカバーできる程の力量を持ったメンバーを編成したつもりだった。それでも、それでも翔鶴は―――――― 私は頭を振った。 「………救助隊を編成する。メンバーは、」 バンッとけたたましい音がした。音に驚き体が一瞬飛び上がった。後ろを振り向くと通信司令室のドアが壁にぶつけるほど思いっきり開けられており、そこには険しい顔つきの瑞鶴がいた。 「翔鶴姉が…翔鶴姉は無事なの?!」 瑞鶴は一直線に私の元へと早足で来た。このまま胸倉を掴まれそうな勢いだったが瑞鶴は私に触れずにただ不安と怯えの色の瞳で見上げてきた。瑞鶴は寮外へ出ることを禁止していたが、状況が状況な為に私はそのことを咎める気が全く起きなかった。 「翔鶴は――――――」 翔鶴が沈む。不知火の最後の言葉。それを今ここで瑞鶴に伝えるべきかどうか逡巡した。しかし瑞鶴は私の迷いを責めるように私の腕を掴んだ。 「翔鶴姉は沈んでなんかないよね!?」 私は目を見開いた。緊急事態が発生した際には艦娘たちの寮で緊急サイレンを鳴らしいつでも出撃ができるよう準備を整えさせることを徹底させていたが、事件の内容までは伝えずその時の通信指令室のメンバーで作戦を決め必要な艦娘を呼び出して事件と作戦の概要を説明していた。作戦に必要ではない艦娘がその事を知るのは任務が終わった後である。今基地にいないのは第一艦隊と第三艦隊だ。緊急サイレンがなれば第一か第二、またはどちらも危険な状態だとは分かる。しかし作戦がまだ考案中である今、通信指令室にいなかった瑞鶴が翔鶴のことを知るはずがないのだ。私は後ろに並んでいる夜番を睨みつけた。 「誰だ、瑞鶴に連絡したのは」 通信指令室の番をするものは通信の内容がどうであれ許可なく私以外に連絡することを禁止にしていた。例え出撃中の姉妹艦相手でもだ。私の威圧に四人の表情がさらに強張った。まるで息さえ止まっているように。暁は反射的に由良の後ろに隠れた。まさか、暁が? 「暁、お前が瑞鶴に連絡したのか」 由良の体からはみ出ている腕がビクンっと跳ねた気がした。由良は少し動いて私から暁を隔絶するように後ろに隠した。今は黒いタイツの足しか見えていない。 「落ち着いてください提督さん」 「由良、暁を庇うのなら――――――」 「ちっ違う!違うよ提督さん!」 由良を咎めようとした私の腕を瑞鶴はグイッと引っ張った。 「違う…なんとなくすごく嫌な予感がして……そしたら緊急サイレンが鳴ったから……翔鶴姉に何かあったのかと思って気が気じゃなかったの。瑞鶴は誰からも連絡をもらってないよ!信じて…」 「……暁?」 視線を戻すと由良の後ろから少しだけ暁が顔を覗かせていた。 「い……言いつけは破らない……のです……暁は一人前のレディーだもん…」 嘘はついていないように思えた。私は溜息を吐き、頭一つ分小さい瑞鶴を見下ろした。顔は伏せられて見えなかった。 「……やっぱり……翔鶴姉に何かあったんだ……」 絶望の色を隠せない呟きだった。美しい灰色の髪が小さく揺れている。武器を一切纏わない瑞鶴の姿は怯える人間と大差ない。私はその姿を哀れに思うと同時に疎ましく感じた。遥か昔、私が生まれるよりもさらに遠い昔、戦争という地獄の中を生きてきたのは人間だけではない。その人間たちと共に激動の海で戦ってきたのは、物言わぬ艦船だった。しかし魂は宿っていた。その魂が現代に蘇り艦娘として存在するようになった。艦娘たちは昔の記憶を忘れていない。各々の艦船の始まりも終わりも覚えており、姉妹艦と初めて顔を合わせた時は再会を喜ぶ。姿形は以前と異なるにも関わらず、初めて姿を見ただけでそれが誰だか彼女たちには分かるのだ。彼女たちの間には家族愛に似たものがあり、確かな絆があった。家族を守りたいと思い、困ったことがあれば力になりたい。危険に晒されているなら救いたい、と。その感情や気持ちは尊く喜ばしい。しかしここは軍であり戦場だ。感情に任せて行動した結果がいつだって喜ばしい結果を生み出す訳がない。むしろ最悪の事態を引き起こす可能性がある。部下を戦場に送り出す上官として、冷静な判断をしなければならない。そして私には次に何が起こるかを予測していた。 「提督さん」 より一層強く腕が捕まれた。瑞鶴は顔をあげる。先程まで感じていた怯えは瞳の中に見えなかった。 「瑞鶴も翔鶴姉を捜す」 予想通りの言葉だ。 「……お前は今は遠征も出撃も禁止されている身だ。寮内待機も命じている。これ以上勝手なことをするのなら――――――」 「だったら解体したらいい!」 その叫びに私は言葉を続けられなかった。瑞鶴は私を真っ直ぐに見据える。恐怖を感じるほどに真っ直ぐに。 「何もできず、何もやれず、戦うことも手伝うことも強くなることもできずにただ腐れ果てるというなら、私がここにいる理由も必要もない。さっさと私を鉄の塊にすればいい」 「瑞鶴、私は」 瑞鶴の真摯で真剣な様に私は気圧されていた。恐らく不知火の通信で動揺していたのだろう。いくら万全な準備と装備を整えても生きるか死ぬかの戦場、何度も艦娘たちは危険な目に遭って来た。それでも今回のように安否が全く分からない状況に遭遇した経験がなかった。それに私は、誰かが死ぬことにまだ慣れていない。こうやって艦娘たちを指揮する立場になったのもの元から軍に勤めていたからではなかった。深海棲艦が出現し始めてからしばらくして、議会の友人が私の元へ訪ねてきたのだ。どうやって調査したのかが不明だが、私には艦娘を指示し彼女たちの力を充分に発揮できる力があったらしい。黙って世界が滅亡して死ぬのを待つくらいなら、自分の未来の為にも生きたい、そう思ってこの仕事を引き受けた。深海棲艦と戦う為に集まった提督の中には私のように軍事関係とは無縁の場所にいた者も少なくはなかったが、大半は軍関係者であったりどこかの国で傭兵として暮らしていたことのある者だったり、戦いに身を置いた者も多かった。そのタイプの提督たちとは違い、私は死から遠い場所で生きていたのだ。 「提督さん、瑞鶴は、」 提督となって月日が流れた。戦術の勉強もした。それなりの戦果と功績を残した。艦娘たちからの信頼を得た。それでも私は、誰かが死ぬことにまだ慣れていない。もし慣れていたら、翔鶴を傷つけることも、瑞鶴を閉じ込めることもしなかったのかもしれない。 「瑞鶴には幸運の女神がついている。第一艦隊全員を基地に連れ戻す。私もちゃんと帰って来る。私は、私が――――――」 もし慣れていたら、 「瑞鶴が誰も死なせない!誰も二人目にもさせないし、私もならない!」 もし慣れていたら、自分の部屋に新しい鍵をつけることはなかったはずだ。 夢を、見ることはなかった。 「提督!見て見て~」 執務机でノートパソコンを操作している私に秋雲は声をかけてきた。目をディスプレイから離して秋雲を見ると、秋雲の顔ではなく男の顔が視界に入った。 「どうどう?上手いっしょ?」 その男はスケッチブックに描かれた私であった。一目見るだけで誰が描かれたのか分かるほど、秋雲の絵は非常に写実的だった。私がノートパソコンと睨めっこをしている様子が描かれていて、その私の周りにはデフォルメで描かれた開発妖精が踊っていた。秋雲は対象を忠実に描くことも秀でているが、コミカルなタッチのイラストを描くことにも優れていた。艦娘という立場でなかったら、芸術家か漫画家になっていたに違いない。 「相変わらず上手いな…」 「何なら額縁に飾って食堂に置いとこっか?」 「それは止めてくれ」 私が苦笑すると秋雲はカラッとした顔で笑った。 「基地にいる艦娘はみーんな描き終わったよ。深海棲艦もあらかた描いたんじゃないかな~」 「ほぅ…先日来た伊58もか?」 「もっちのろんさぁ!ほらこれ!」 ページが捲られると海に浮かぶ伊58が描かれていた。私の絵とは違い、愛らしさを感じられる。艦娘とは一定の距離を保つようにしていた私だったが、秋雲の絵は純粋に好きであった。それに秋雲は私に懐いていたが、そこに恋愛感情の類は見えなかったので秋雲とは気楽に接することができた。 「ねぇ提督~」 秋雲が甘えた声を出した。秋雲が何を言いたいのか私には予測できた。 「私はあまり建造運に恵まれないようでね… 海域でも出会えたらいいんだが、…すまない」 私の謝罪に秋雲は首を横に振った。 「まっ しょうがないよね~いいよ、秋雲さん気長に待てるし」 「極力早く迎えられるよう努力する」 あ、と秋雲は拳をポンと手の平の上に叩いた。 「なら暇潰しにさ提督、秋雲の絵を描いてよー」 秋雲はそう言って私に赤色のスケッチブックを差し出した。私は片手で拒否を示した。 「私はお前と違って絵心はない。それに、お前が暇でも私には仕事があるんだ…… そもそも、その書類の処理は終わったのか?」 私はテーブルの上にある書類の束を指差した。秋雲はフフン、と鼻で笑う。 「これぐらい朝飯前ってやつさぁ~終わって暇だったから提督を描いてたんだから」 「…絵を描く前に私に次の指示を仰ぐこともできたはずだが?」 「まぁまぁ!じゃ、お仕事くーださい」 私は溜息を吐くと机から立ち上がった。 「装備を開発するか。工廠に行くぞ」 秋雲もソファーから立ち上がるとドアへと向かい、私の為にドアを開けた。 「建造はしないのー?」 「資源の残りが心許ないから暫くは控える」 「残念っ」 私が執務室を出ると秋雲はドアを閉めた。私の隣に秋雲が立つ。 「明後日はカスガダマ沖海へ出撃だ。そこで会えるといいのだが」 「ん?そこって確か前に行ったんじゃなかったっけ?」 「最近カスガダマで深海棲艦が多数目撃されているようなんだ。撃滅させろ、と上からの指示だ。それとお前も第一艦隊の編成メンバーだから準備は怠るな」 「おっ りょうかーい!」 秋雲はピシッと敬礼をした。 「秋雲さんが連れて帰っちゃうからね~翔鶴も、瑞鶴も!」 数日後、カスガダマ沖海の最深部で秋雲を含む第一艦隊は敵を撃滅させ、運が良いことに翔鶴と出会うことが出来た。そして帰投途中、まだ生き残っていた敵の潜水艦が大破状態で航行していた秋雲を、轟沈させた。 私の指揮の下、初めて死んだ艦娘だった。 「提督さん?」 私を呼ぶ声に意識が戻る。黙ったままの私を気遣うような、心配しているような、そんな目で瑞鶴が私を見ていた。 「提督さん…顔が青いけど…」 「あ、あぁ………いや、気にするな。大丈夫だ」 私は頭を振った。瑞鶴は少し戸惑っていたが、変わらず私を真っ直ぐ見ている。 「…提督さんお願い、瑞鶴を捜索隊に入れて。絶対帰ってくるから」 瑞鶴の意思は変わらないようだった。私は初めて迎える艦娘は歴史を必ず調べるようにしていた。被弾が極端になかった幸運艦、瑞鶴。もしかしたら瑞鶴なら―――――― 私は口を開けた。 「提督?もしかして瑞鶴ちゃんを捜索隊に入れるおつもりなのかしら?」 柔らかい声が私の耳に届く。振り返ると愛宕がニコニコ顔で私を見ていた。 そのつもりだ、と私が返事をしようとする前に愛宕が言葉を重ねた。 「提督、通信内容は覚えていらっしゃいます?」 「通信内容?翔鶴が沈むと…」 「それ以外の、です」 それ以外?確か…… 『第一艦隊、こちら不知火です。サブ島沖海域には予定の時刻に到着。夜も間もないはずですが、この海域だけ昼のように明るいです…周りをよく見渡せますが…… 敵の気配はまだありません。注意して進みます』 『こちら不知火です。サブ島沖海域航行中、突然空に暗雲がたちこみ夜になりました。僅か一分です。…異常だ…何かおかしい、撤退を―――――― バァンっ ?!何の音!?攻撃か!』 確か、不知火の通信内容はこうだったはずだ。 「急に暗くなってすぐの襲撃… タイミングが良すぎる、恐らく敵の罠でしょうね」 「それは私も同じ意見だ」 「サブ島沖の敵は天候を操れるかもしれません。そこに夜戦で全く何も出来ない空母を捜索隊に入れるんですか?」 愛宕の言葉に頭を殴られたような気がした。愛宕はニッコリと私に笑いかける。 「提督、貴方は優秀な指揮官よ。だから落ち着いて冷静になって」 「………」 私は視線を瑞鶴に戻した。瑞鶴は私を不安そうに見上げている。 「……瑞鶴、お前を捜索隊にいれることはできない」 瞳が傷ついたように揺れた。 「そん…な、わ、…私大丈夫だから!暗闇で襲撃されてもちゃんと避けるから!」 「戦闘経験の豊富な赤城や加賀も夜戦では当たる時は当たる。瑞鶴、お前は特に…戦闘も演習も経験が浅い」 「…!だって、それは…!」 悲嘆にくれた目が私を責める目つきに変わる。そう、瑞鶴が弱いままなのは私のせいだ。私のワガママを全部瑞鶴に押し付けたのだ。 「……部屋に戻れ瑞鶴。…結果がどうであれ、必ずお前に知らせる。今はこれで身を引いてくれ」 しばらくの間瑞鶴は私を睨んでいたが、ついに諦めて私から目を逸らした。そのまま無言で私に背中を向けて、通信司令室から出て行った。私は後ろを振り返った。 「……愛宕、すまない。少し気が動転していたようだ」 「いいのよ、気にしないでぇ」 愛宕の微笑みにつられて私も小さく笑った。張り詰めていた空気が少しだけ緩み、霧島と由良、暁の顔もどこか安堵していた。コホン、と霧島が咳払いをした。 「司令、捜索隊のメンバーはいかがいたしましょう」 私は顎に手をあててしばし考えた。 「そうだな…ヴェールヌイ、比叡、金剛、雪風、妙高を呼べ。そして愛宕、お前が旗艦だ」 「了解で~す」 愛宕は敬礼をした。 「それでは他のメンバーの呼び出しをしてきます」 霧島は軽く会釈をすると隣の連絡室へと入った。私は由良へと足を進めた。由良の後ろに隠れている暁の腕がビクリッと動く。 「……まだ謝ってなかったな、すまなかった暁」 暁はおずおずと由良の背中から顔を出した。 「お前は指示にちゃんと従うやつだ。それは分かっていたが…少し感情的になっていたんだ。許してくれないか?」 由良に促されて暁は前へと体を出し、私の前に立った。 「……暁は大丈夫だから、…一人前のレディーだし」 私は暁の頭を撫でた。いつもならこうすると子ども扱いするな、と怒って手を払いのけるが、今は反抗しなかった。 「ありがとう、暁」 私が礼を言うのと同時に連絡室から霧島が出てきた。 「司令、連絡終わりました。すぐにみんな来ます」 「あぁ、分かった」 スー、ハー、深呼吸をする。さて、気持ちを切り替えよう。 五分もしない内に捜索隊のメンバー全員が通信司令室に集まった。私は横一列に並ぶ彼女たちを見渡し、頷いた。 「第一艦隊の捜索及び救出作戦を開始する」 艦娘たちの寮は基本的に個室が宛がわれる。中には姉妹と一緒の部屋を希望する者もいるので、その姉妹の為に少し広い部屋も用意されている。瑞鶴と翔鶴はその広い部屋に住んでいた。 真夜中の四時、もうすぐで夜も明ける時間、瑞鶴はただ一人暗い部屋にいた。ずっと窓の外を見ていた。瑞鶴の視線の先にはライトを灯して明るい港があった。その光を瑞鶴はただ見ていた。日付が変わる前に第一艦隊の捜索隊は港を後にした。瑞鶴も一緒に捜索隊に入りたかったが、提督は許可しなかった。瑞鶴の戦闘経験が浅いせいでもあるが、一番の理由は瑞鶴が空母だからだ。空母は夜は戦えない。敵の空母は種類によっては夜でも艦載機を飛ばしてくることはあったが、今の艦娘にはその力はなかった。空母は昼にしか戦えない。瑞鶴は今日初めて、自分が空母であることを恥じた。 「翔鶴姉……」 眠気は全く訪れない。それどころかずっと震えが止まらない。人間と人間が戦争していた時代、瑞鶴は幸運艦と言われるほど被弾が少ない艦だった。逆に姉の翔鶴は被害担当艦と言われるほど敵の砲撃をその身に受けていた。だからこそ、今回の出撃でも―――――― 瑞鶴は頭を激しく振る。 「大丈夫、翔鶴姉は大丈夫…大丈夫だもん……」 ジリリリリッリリリリリリリリリ! けたたましい高音が部屋に鳴り響いた。瑞鶴はギョッと体を強張らせた。音の出所を見ると、電話から聞こえた。電話!瑞鶴はハッとして慌てて走り出した。覚束ない手つきで受話器を掴みあげる。 「も、もしもし?!」 「瑞鶴さん?由良です」 由良。通信司令室にいた艦娘だ。彼女から電話がかかってくるということは、 「翔鶴姉は!翔鶴姉は無事?!」 瑞鶴の声は震えていた。心臓がバクバクとうなり、胸が苦しかった。死んでしまいそうだった。 「翔鶴さんは生きています」 生きている。その言葉が瑞鶴の脳にダイレクトに刺さった。 「ほ…ほんと?!ほ、ほんとに…?!ぶ、無事…?!」 「無事…とは言いがたいです。ほぼ轟沈寸前の状態らしいですが…とにかく生きています。意識もあるようです。他のみなさんも生きています」 ジワリ、と熱いものが目に浮かんだ。涙だ。受話器が手から離れた。 「うっ……う、うぇ……しょ……っ」 受話器は本体と繋がっているコードでブランブランと揺れていた。翔鶴が生きている。帰って来る。それだけが今の瑞鶴には救いだった。その嬉しさと安堵がさらに涙をあふれさせる。 「………っ うぇっひっく」 ツーツー。受話器から小さな音が鳴っている。しかし瑞鶴は受話器を本体に戻す場合ではなかった。だから由良が先に通話を切った。 朝日が昇った数時間後、捜索隊と第一艦隊が帰投した。その時も瑞鶴はまだ、一人で泣いていたのだった。 第一艦隊救出後しばらく、私はプライベートルームには帰らなかった。第一艦隊の報告からサブ島沖の調査をしたり、入渠中の翔鶴の見舞いに行ったり、議会に報告したり、色々していた。ゆっくりする時間が惜しくて部屋には帰らなかった。そして今、久々に部屋のドアの前に立っている。重そうな南京錠が侵入者を拒んでいた。私は首からペンダントを取ると南京錠のロックを外した。 カチリ。 ドアの鍵も外す。 カチリ。 私はドアノブを掴み、押した。ドアは簡単に開いた。一週間も空けていなかったはずだが、何処か懐かしさと物悲しさを感じた。私は靴を脱いで畳の上に足を乗せて踏み込んだ。閉めた襖の取っ手に手をかけて、サッと開く。 「おかえり」 窓の傍でスケッチブックを持ちながら椅子に腰掛けた秋雲が、いつも通りの笑顔で言った。 「……ただいま」 私は秋雲に近づいた。椅子のすぐ傍に立つ。 「描いていたのか?」 秋雲は首を横に振った。 「ううん、まだ」 「そうか」 秋雲は窓の外を見ていた。視線を辿ると演習場を見ているようだ。今、演習場では赤城と加賀が翔鶴と…瑞鶴を指導していた。 「……明日、瑞鶴を出撃させる」 茶色の髪が揺れ、エメラルド色の瞳が私を見上げ、そっか、と呟いてまた視線を外に戻した。 「良い天気だといいな~」 その声は嬉しそうでもあったし、物足りなさそうでもあったし、待ち遠しそうでもあったし、望んでいなさそうでもあった。 「……瑞鶴を描いたら、いなくなるのか」 私の問いかけに、秋雲はすぐに答えなかった。数秒、数十秒後にあのね、と声がした。 「……私自身、なんでここにいるのか分かんないんだー カスガダマ沖で確かに沈んだのに、気付いたら提督のこの部屋にいて帰投していた翔鶴を描いていた。ここには一度も来たこともなかったし、興味があった訳でもないのに」 何でだろうね? そう言って秋雲は私に笑いかけた。見慣れたしたり顔ではなく、何処か寂しそうであった。 「ま、でも翔鶴と瑞鶴はずっと描き残したかったし、会えるのを楽しみにしていたからね~カスガダマ沖で翔鶴に会った時は本当に嬉しかったよ」 秋雲がカスガダマ沖と言葉を発する度に私の心は暗く沈んでいった。それを察したのだろう、秋雲は静かに首を振った。 「提督のせいじゃないよ、あの時はみんな終わったんだ、って思ったもん。翔鶴だっていたし、…帰る時に攻撃を喰らうなんてこと今までなかったじゃん。油断していたのは提督だけじゃないよ。秋雲たちもそう。それに、あんなに大破してなかったら沈まなかったし、どっちかっつーと秋雲さんのせいだから、さ!」 秋雲がニカーっと笑った。沈んでいた気持ちがその笑顔で少し和らいだ。私は、秋雲の笑った顔が好きだった。そう思うようになったのはこの部屋で初めて秋雲に会った時だ。そして私は描き終わった翔鶴の絵を見て同時に恐れを感じたのだ。瑞鶴を描き終わったら秋雲はいなくなってしまうのではないか、と。 「………私はお前にずっとここにいて欲しかった。だから瑞鶴をずっと隠していた。…本当は、秋雲とこの部屋で会う前からいたんだ」 秋雲と再会する数日前、私は瑞鶴の建造に成功した。その時は瑞鶴に演習への参加をさせていたし、出撃も何度かさせていた。二度目の出撃で瑞鶴は怪我を負ったので入渠させ、翔鶴を出撃させていた。秋雲が瑞鶴の入渠中にここに来たことが、私を愚行に走らせた。私は瑞鶴を隠すことで秋雲をここに残らせようと思ったのだ。瑞鶴の所在を知らなければ、秋雲はきっと――――――そんな愚かな希望を抱いていた。 「うん。瑞鶴が基地にいるんじゃないか、って、何となく気付いてた」 私は目を見開いた。私はてっきり秋雲にはバレていないと思っていたからだ。秋雲は私の部屋にずっといて、部屋を出ようともしなかった。出たい、と言ったこともなかった。死んだ艦娘が戻って来たら周りは騒ぎになる。それを気遣っていたのか秋雲は外出する気配を見せなかったし、私も徐々に秋雲を外へと出したくなくなっていた。誰にも秋雲を見られたくなかった。むしろ、私以外に秋雲が見えるかどうかも定かではなかった。秋雲が私以外に見えない存在であるならば、「生きていない」と他人に証明されてしまうのなら、隠していたかったのだ。だから私は部屋に南京錠をつけたのだ。誰にも邪魔されないように、暴かれないように。 「だけどそうやって提督が瑞鶴を隠していても、こんな生活は長くは続かなかったんじゃないかなー」 「何故」 「秋雲が死んでから、もうすぐで四十九日だから」 「……もう、そんなに経ったのか…」 遠くでブーンと音がした。艦載機が不安定にゆらゆらとしながら空を飛んでいる。その横を無駄のない動きで真っ直ぐ飛んでいた艦載機があった。なんとなく、瑞鶴と加賀の烈風だろう、と思った。 「提督はなんで瑞鶴を隠さなくなったの?」 スー、ハー。私は深呼吸をした。 「………愛宕が言ったんだ、私は優秀な指揮官だと……だから落ち着いて冷静になって、って。その言葉を聞いた時、このままではいけないと思った。艦娘たちは私を信頼しているのに、…私は…上に立つ者としてその信頼を蔑ろにしすぎている、と気付いたんだ」 「そっかぁ」 秋雲は窓の縁にスケッチブックを置くと椅子から立ち上がった。私の前に歩み寄る。瑞鶴よりもさらに小さな体。小さくて、すぐに壊れてしまいそうだ。 「秋雲が現れなければきっともっと上手く瑞鶴や翔鶴たちと付き合っていられたかもしれないのに。秋雲がここにいたから、前に進むことができなくなったよね」 秋雲は私の腕を弱弱しく掴んだ。 「ごめんなさい」 エメラルドの瞳から私は目が離せなかった。そのまま私もその瞳の中に閉じ込められればいいのに、と妄想した。 「…謝るのは私の方だ。私のワガママでお前をここにずっと閉じ込めて悪かった」 秋雲は私を見ながら首を横に振った。 「…秋雲もここにいたかったから…提督と一緒にご飯を食べたり話したりして……楽しかったし面白かった。嘘じゃないよー?」 「そう言われると益々嘘のように感じてしまうな」 「なーにそれ!本当だってー」 ぷーと秋雲は頬を膨らませた。それが可笑しくて、私は笑った。すると秋雲は顔を歪に歪めたり、自身の頬を引っ張った。まるで赤ん坊をあやす行為だ。それが妙に笑いのツボに入ってしまって、思わず私は噴出した。秋雲も一緒に笑った。 ひとしきり笑い終わった後にねぇ提督、と私を呼んだ。 「私、お願いがあるんだけどさぁー聞いてくれる?」 「何だ?言ってみろ。無茶なこと以外は聞いてやろう」 秋雲は私から離れると本棚へ向かった。そこから一冊のスケッチブックを取り出した。表紙が黒色のスケッチブックだ。そのスケッチブックを私に差し出しながら、 「秋雲さんを描いてよ、提督」 願いが告げられた。 →続き
https://w.atwiki.jp/kancolle_ero/pages/684.html
325 :幼妻大鯨ちゃん:2015/07/07(火) 21 33 39 ID ydASYHzY 七夕に合わせた話を投下します 今回も独自設定とか艦娘論とかが多くて エロが少なめですのでNGはいつものでお願いします ある日の朝、俺は葱を切っている音で目が覚めた。味噌の匂いがした。 「…………おはよう」 俺はまだ少し眠たかったが布団から起き上がった。 「おはようございますう」 そこにいたのは愛する妻だった。 幼さを醸し出している顔と声からは想像できないほどスタイルのいい女性だ。 彼女は一見するとおしとやかな美少女に見えるが、第二次世界大戦を戦った航空母艦龍鳳、 その前身となった潜水母艦大鯨の力を宿した艦娘だ。 「昨日は遅かったみたいですからもう少しお休みになられたらいかがですか?」 「いや、今日は大事な行事がある日だからいつまでも寝ているわけにはいかん」 「そうですか…………まあ今五時半ちょっと過ぎですから別にいいでしょうね。 でも夜は早く寝てくださいね。自分の体をもっと大事にしないと……」 心配そうにする妻を見て少し心が痛んだ。俺は身支度をし、 朝食が用意されたちゃぶ台の前に座り、味噌汁を啜った。 「ん?これ、まさか去年みたいに…」 「ええ。生姜を少々入れました」 ほのかな生姜の味が再び活力を与えてくれるようだった。 「あなたに初めて褒めていただいた思い出のお料理です」 『インスタントの味噌汁でさえこんなに美味しく作れるなんて、大鯨は将来きっと…料理で人を幸せに出来るだろうな』 そう、去年の今日の朝そう言った事もあった。いいお嫁さんになれそう、と言いかけたのは内緒だ。 「………うん、出汁が効いていて美味しいな。 去年の工夫を凝らしたインスタントの味噌汁も美味しかったけど、 材料から作った味噌汁は格別だな」 「お口に合ってよかったです」 彼女の笑顔に俺の心も緩んだ。誰かと自分の空間で朝ごはんを再び食べるようになって調度一年。 それから毎日朝ご飯を彼女と一緒に食べている。 一緒に暮らすようになってからも、そして結婚してからもずっと。 ずっと一緒にいるわけだから良いことばかりではなくちょっと悪い事もあるだろう。 他人に気を使うことは煩わしい事であるかもしれない。 だが彼女にそのような感情を抱いていたとしても、 一人の人間としてはずっと孤独だった俺にとってそれは心地よいものだった。 この先何があるのかわからないが、提督として人々を護りながら、 一人の男としてどんな時も彼女を守り一緒にいたい。 俺はそう思いながら朝の平穏なひと時を楽しんでいた。 ジリリリリン! だがそんな朝の平穏なひと時は一本の電話によって終わりを告げた。 「はあ……こんな朝から…………ああ、私だ」 「大淀です!提督っ、大変です!鳥海さんが!」 「大淀、鳥海がどうした!?」 「突然倒れて…」 「なんだって!?」 鳥海。その名の通り重巡洋艦鳥海の力を秘めた艦娘である。 彼女がそう簡単に倒れるなんて信じられないが…… 「鳥海が倒れた。大鯨、急いで支度を!」 「…はいっ、提督!」 平穏な朝は終わりを告げ、電話を切ったとき俺達は提督と艦娘になっていた。 「心配いりません。疲労の蓄積と寝不足とが重なっただけです。 今日一日ゆっくりと休んでいれば治りますよ」 「よかった……」 医師の言葉に俺達は胸を撫で下ろしたが… 「ごめんなさい…こんな大事な日に倒れてしまって……」 鳥海だけは俺達に何回も謝っていた。 「だって今日は七夕で…子供達にお話の読み聞かせを…ゴホン…」 「いかん、その体では何もできぬ」 「でもでも…」 「君の体調不良に気付かず働かせた俺の責任だ。君はゆっくり休め。いいな!」 「……はい…………」 俺の剣幕に鳥海は渋々ながらも納得した。 「それでどうなさるのですか? 子供達はきっと七夕の物語の朗読会を楽しみに待っていたはずです。 それを今更中止にするわけには……」 大淀の心配はもっともだ。俺達は今日、 深海棲艦によって被害を受けた子供達の慰問に行く予定だ。 深海棲艦を倒すだけではなく、 俺達が深海棲艦から護れなかった人達を助けるのもまた俺達である。 俺自身は人的被害は幸いなことに一度も出していなかったが、 物的被害を出してしまったこともあるし、 それ以上に艦娘をただ戦うだけの兵器・兵士にするわけにはいかなかった。 艦娘は戦力である。それゆえにかつての過ちから『戦力』という存在を嫌う日本では 深海棲艦出没当初は艦娘に対して否定的な意見も沢山見られた。 しかし、深海棲艦が今までの常識が通用する相手ではなかったこと、 日本と同盟関係にあったアメリカ、 対立があったとはいえ隣国である中国やロシア、朝鮮半島の国々など、 それらの国々が自分達の国を守る事で手一杯であり、 とても日本を手助けする余裕などなかった事などから 艦娘という存在を否定する者はいなくなった。 だが今は深海棲艦という敵が存在するからこそ許されていると言えなくもない。 もし深海棲艦がいなくなって平和な世界になったら人間同士の争いで使われるのではないか…… そういった不安を持つ者達はいないわけではなかった。 もちろん艦娘の中にだってそういった娘はいる。 だから俺達は艦娘をただ兵器・兵士という扱いにはさせなかった。 艦娘は戦う事以外の才能に優れた者達も数多くいる。 料理の上手な大鯨や鳳翔に間宮、絵心がある秋雲、真実を求め続ける青葉………… 彼女達が艦娘となってからそれらの力に目覚めた者もいれば、 艦娘になる前からそのような力を持っていた者もいた。 彼女達にはその特性を生かした、戦い以外の任務も与えていた。 艦娘がただ、敵と戦いそれを討ち倒す為だけの存在とならないように………… 「て・い・と・く!提督っ!!」 大鯨の少し怒気に充ちた声に俺は現実に呼び戻された。 「なんだ…ああ、今日の朗読会の事だったな」 「そうですよ、ちゃんと考えてくださいよ」 「ちゃんと考えていたさ」 少し脱線したりしたけど。 「今回の朗読会は深海棲艦のせいで不幸になった子供達の慰問の為のもの。 今の俺達とは直接関係がないとはいえ、 かつて艦娘達が守れなかった為にああいった子供達が生まれたのも事実。 ならばこそ、彼等を支えるのも俺達の役目だ。 いつか平和な時が来た時に艦娘達が戦い以外の生き方もできるようになる為の練習でもあるしな……」 「ええ、私は元々お料理が上手でしたからともかく、他の艦娘の大半は……」 「今はそんな話をしている場合ではないでしょう。倒れた鳥海さんの穴埋めをどうするか…」 「まさか中止にするわけには……」 「…………大鯨、大淀。君達に緊急の任務だ……」 「え……はい」 「朗読会は俺と大鯨と大淀がやる。君達は今から練習していてくれ」 「提督……」 俺にいきなり任務を振られたからとはいえ、二人とも驚きを隠せていなかった。 「それじゃあ本日の秘書や提督がいない間の仕事は…」 「名取に任せる。君達は俺の指示に従ってくれ。 俺も出来るだけ早く仕事は終わらせるからそれまで君達二人だけで頼む」 「りょ、了解!」 二人の声が重なって執務室に響いた。 ―むかしむかし、夜空に煌めく天の川のほとりに織姫という娘がおりました― 大淀のナレーションで朗読は始まった。 ―織姫の織る布はとてもとても美しいものでした。 織姫の父親である天の神様、天帝はそんな娘が自慢でした。しかし……― 「美しい布を織る織姫はわしの自慢の娘じゃ。 じゃが、機織りばかりしていて自分の事を何とも思っておらん。 年頃なのにかわいそうじゃ……そうじゃ、婿を探してやろう」 俺が天帝役として台詞を言う。 ―こうして天帝は娘の為によい夫を探しはじめました。 ある時天の川のほとりを歩いていたら……― 「天帝様、いつもご苦労様です」 「お主もな彦星……そうじゃ、彦星よ、わしの娘を嫁にいらぬか?」 「て、天帝様の娘と、私とが夫婦になれと…」 「その通りじゃ。いつも真面目に働いておるお主ならきっとわしの娘とお似合いじゃ」 彦星の台詞も俺である。一人二役、結構大変なんだよなこれが。 ―こうして、彦星は織姫と出会いました。 そして、真面目な二人同士、気が合ったのか、すぐに結婚しました― 「織姫……好きだよ……」 「彦星様……私もあなたを愛しています。 いつも……はい、いつも、いつまでも、あなたと一緒に……」 ―夫婦となった織姫と彦星はとてもとても仲良く暮らしていました。 ですが、二人は一日中遊びつづけ、まったく仕事をしなくなりました。 これには天帝も怒り、二人に注意をしました。― 「お前達、夫婦仲が良いのは結構だが、お前達にかせられた仕事も忘れずにな」 「わかりました。これからは気をつけます」 「これからはきちんと仕事しますから、どうか許してください」 ―しかし、二人は注意をされたにもかかわらずまったく仕事をしませんでした。 織姫が機織りをしなくなったために神々の着る服はボロボロになりました。 また、彦星が牛の世話をしなかったために牛はやせ細り、 田畑も草が生えたままとなり、 これには天帝もついに堪忍袋の尾が切れました。 そしてとうとう、織姫と彦星を引き離してしまったのです― 「いくら注意してもお前達は与えられた仕事をしなかった。 もはやお前達が一緒に暮らすことははかぬ。 お前達二人は今日からもう夫婦ではない」 「そんな!?」 「散々忠告してこの有様。彦星、もはやお前を認めぬ! 織姫よ、さあ帰るのじゃ」 「嫌っ!私は彦星様と一緒に…」 「いいから帰るんじゃ!」 「嫌ああぁぁぁぁぁっ!」 ―こうして、愛し合う二人は離れ離れとなってしまったのでした― 「これで、二人は仕事を頑張るだろう」 ―ですが、天帝の思うようにはいきませんでした―」 「織姫……ああ、織姫…………」 ―大切な人と引き離された二人は、悲しんでいるばかりでした― 「彦星……様………グスッ……………」 ―これにはさすがの天帝も大弱り。何かいい方法はないかと考えました。そして― 「お前達を引き離してすまなかった。お前達にもう一度夫婦として暮らす事を許そう」 「ほ……本当ですか!?」 「ただし、一つ条件がある」 「どんな条件ですか!?」 「お前達二人が出会えるのは一年に一度、七月七日だけだ。 それ以外の日はただひたすら仕事を行う」 「構いません!一年に会えるのがたった一日だとしても、織姫と会えないよりはずっといい!!」 「大切な人と会えない悲しみなんて、二度と味わいたくありません!!」 「そうか……ではこれからは真面目に仕事をするのじゃぞ」 「はいっ!!!!」 ―こうして、二人は再び仕事を頑張ったのです。 神々の服は再び輝くものとなり、田畑も大いなる穣りに恵まれたのです。 そして今でも二人は仕事を頑張っているのです。 一年に一度、七月七日にもう一度巡り会う…… それを心の拠り所にして…………― お話はこれで終わりだ。 パチパチパチパチパチパチパチパチ………… 朗読が終わり、皆拍手をしていた。 失敗せずに済んだ……俺はそう思っていた。 「私がしっかりしていたらみなさんに迷惑をかけずに済みましたのに……」 俺達は鎮守府へ帰り、真っ先に鳥海のもとへ向かった。 話を聞いた鳥海は俺達に平謝りをしていた。 「いえいえ、司令官、大鯨さん、それに大淀さん。三人ともとてもよかったですから」 新聞記事の為に同行していた青葉が俺達を褒めた。 「お世辞はよせやい」 俺はわざと信じていないような感じの口調で応える。 「お世辞なんかじゃありませんって。司令官の演じ分けは見事でした。 大鯨さんも山場では必死さが出ていてまるで本当に引き離されたんじゃないかって感じでした。 あ、そうそう、大淀さんも優しい語り口調がよかったですよ。なんだか鳥海さんみたいな感じで……」 「私みたいな……」 「え?いや、その…大淀さんは別に鳥海さんができる事はなんでもできるなんてことは……」 しどろもどろになった青葉はきっと自分でも何を言っているのかわかってないだろう。 コンコン そんな青葉に助け舟を出すかのようにドアのノック音が響いた。 「あ、どうぞ」 鳥海の返事の後にほんの少しだけ間を置いてドアが開いた。 「鳥海さん、具合はどうですか?」 「名取ちゃん?」 入ってきたのは名取だった。そうだ、あとで報告を聞かないと。 「うん、もう大丈夫よ。あと少し寝ていれば明日にはもう元気になります」 「よかった…」 「名取ちゃん、お見舞いありがとう」 「お礼なんて…………」 お礼を言われ慣れていないのか、名取は恥ずかしがって顔を赤らめた。 「あ、司令官さん、朗読会お疲れ様です。 司令官がいない間任された仕事、私がやっておきました。 詳しいことはあとで大淀さんに聞いてください 「そうか、わかった」 俺に気付いた名取が報告した。 「あの…名取さん……」 「な、なんですか…」 何か気になることがあったのか、大鯨が名取に尋ねた。 「どうして眼鏡をかけてらっしゃるのですか?」 「え?どうしてって……その……」 「名取さんは本を読むときは眼鏡をかけているんですよ」 名取への質問に青葉が割り込んで答えた。 「それに眼鏡をかけた姿ってなんだか秘書みたいじゃないですか。 せっかくだからと形から入ってみたんじゃないのでしょうか?」 「秘書みたい……」 秘書みたい、という青葉の言葉に何か思うところがあったのか、 話のあとの方は聞いていなかったみたいだ。 鳥海への見舞いの後に大鯨に買い物へ行かせる予定だったが、 少し遅くなりますけどよろしいでしょうかと尋ねてきたので 許可を出したら少し帰りが遅くなりますと改めて言って如月と共に買い物に行ったのだった。 その日の夕方…… 「そういえば今日で提督と大鯨が一緒に暮らして一年になるんだよな」 「出会って一ヶ月でなんて凄くはっやーい!」 「運命にひかれたみたいで、まるでそれは星座の神話みたいですね」 「七夕で星座の神話とか恋愛関係では不吉でしかねーよ」 「どうしてなのです?」 「最近調べてみたけどギリシャにも七夕の伝説はあるらしいけど、 それが琴座・ライラの神話、オルフェウスの悲しき神話と一緒なんだよな」 「それは不吉ね。そういえばドイツには七夕伝説はないけどフィンランドにも七夕伝説はあるらしいわね」 「イタリアにもありませんわ。七夕伝説は恋愛関係の話ばかりなのですから イタリアにもあってもよさそうですのに」 「話を元に戻すわ。提督ったらどうして大鯨さんとあんなにも早く一緒に暮らしはじめたのかしら」 「一目惚れっぽい?」 「ああ」 あまりの即答に聞いた夕立も、そこにいたみんなも半ば呆れ気味に驚いていた。 「テートク、バカショージキなのもいいけどさ、少しは隠そうよ」 「下手に誤魔化して間違った情報が流れちゃ嫌だからな」 「けど提督はともかく大鯨ちゃんはどうして……」 「あんまり聞いてやるな、大鯨から聞けよ。それよりさ……」 天龍がそう言って話題を変えてくれた。一応詳しい事情は知っているが気が利くな。 「空は晴れ間が見えないな。雨は止んだのに」 「雨はいつか止むさ。止んでも雲が晴れるとは限らないけどね」 「雨だったら鵲さんが橋になってくれるけど、曇りだったらどうなるんでしょう」 「一年に一度会える日だからみんなに見られたくない事をするんじゃないかしら」 「お?如月、帰ったか。大鯨は…」 「ただいま戻りましたあ」 「お帰り大げ……」 戻ってきた大鯨は眼鏡をかけていた。 「どうしたんですか大鯨さん。まさか…」 「ただのオシャレですよ。決め切れなかったのとセールとでたくさん買っちゃいましたけど。 あ、安心してください、私の私費で買いましたから」 「そういえばお昼に私が名取さんが眼鏡をつけて秘書艦業やっていたのは 形から入ってみたんじゃないかって話しましたね。 それを真に受けちゃいましたか?」 「どっちでもいいでしょ」 「そうよ。それに眼鏡をかけたら夜戦がもっと捗るかもしれませんわ」 「夜戦が捗る!一個頂戴!」 「それさえつけたらお肌も荒れなくなるかしら?」 「あらあら、私も夜の戦いに備えて一つくらいは欲しいわね、うふふ」 「よかったら一つずつどうぞ」 如月のいつも通りの突拍子もなさそうな言葉をそのまま受け止める者、 勝手に勘違いする者、わかっててとぼける者。 あまりにもいつものことなのでもう誰もつっこまなくなった。 「ところでみなさんどんな願い事考えましたか?私は健康第一です」 「そういえば鳥海さん珍しく体調不良だったわね」 「ごめんなさい、今は大丈夫です。無理は禁物ですが」 「どうしてあんな事になったんだ」 「朗読会でちゃんと演じ分けしようとして、夜更かしばかりしてしまって…」 「責任感強いんですね。そういえば司令官、あまり練習してないのに演じ分けが結構上手でしたね」 「台本のコピーをもらっていたからな。暇なときにちょっとやってたんだ。 演劇の類は昔は結構得意だったからな。まあそのおかげで大鯨にどやされずに済んだわけだ」 「私はそんなこと言いませんよ」 「いやな、ちょっと前に夢の中で劇か何かの台詞を大鯨と一緒に読もうとして、 突発的でいきなりでタイミング掴めなくて全然読めなくて、 それで大鯨に物凄く怒られたってのがあったからな」 「不思議な夢ね。でも大鯨ちゃんは怒ったとしても司令官を見捨てたりはしないわ。 だって短冊に司令官と一緒にいたいって書いてあったし」 「乙女ね。でもいつまでもそう思うことは大切かもしれないわね」 「司令官は何かしら…………来年の伊勢志摩サミットが成功しますように……」 「はっやーすぎぃ!そもそもなんで今からなのよ」 「今度のサミットは伊勢志摩の賢島で開かれる」 「カシコジマ…確か陸路が鉄道以外ではほとんどなく、周りは海に囲まれて…… ……アトミラール、まさか!?」 「察しがいいなビスマルク。そうだ、周りが海に囲まれている。 つまり深海棲艦の攻撃に晒される危険がかなり高い。 もし襲撃されて被害が出れば俺の首一つが飛ぶだけでは済まないだろう」 「私達艦娘がちゃんと守らなければいけませんね」 「責任重大っぽいね」 「艦娘という存在の意義さえも揺らぐ事になるのは目に見えている。 だから今からでもやらないと…」 「わかりましたから湿っぽい話はここまでにしましょ。 今日は上を見ても天の川が見えませんから前や下を見ましょ。 今夜は流し麺です。素麺だけじゃなくてラーメンや春雨、パスタもありますよ」 「まさに日本の行事って感じですね、じゃあ私も…」 「大鯨さんはお疲れでしょうからいいですよ。私、伊良湖が全て行います」 「苦労かけてすみません。せめて飲み物だけは持ってきますね」 そう言って大鯨は飲み物を取りに行った。 彼女が取りにいった飲み物はほとんどがノンアルコールだった。 隼鷹や那智のようなアルコール好きは既に勝手に自分で持ってきていた。 「はあ…癒されますね」 そう言いながらも大鯨が飲んでいたのは低アルコール飲料だった。つまり… 「ねえ提督、流し麺とかは提督の発案ですけどよく思いつきますね」 思案しようとしたところを大鯨が入り込んできた。 「ここは軍の類とは違うとはいえ、旧日本海軍気質な考えの人もいますし…」 「だがそうばかりではないだろう?艦娘をはじめとして多くの者がかつてではなく今を生きる人間だ。 特に艦娘は旧日本海軍の人々の力と魂をその身に宿せる存在。 いわば彼女達は旧日本海軍の艦船といえるだろう。 そんな彼女達だ。自らの意思で戦う者がたくさんいて、 わずかだが己の意思にかかわらず戦わされている者もいる。 だがどちらにしても戦いで心が傷付いている事に変わりはない。 戦いが好きな奴も嫌いな奴も。どこかで人間の心が壊れて言っている。 俺は彼女達を兵器にはしたくない。最後まで人間でいてほしいんだ。 だからこうやって人間らしさを忘れさせないようにしているんだ。 そして、守るべきものの存在を忘れさせない為に……」 「提督…」 熱く語った俺に改めて惚れ直した、いや、アルコールのせいなのか。 顔を赤らめていた理由はわからない。でも………… 「ん……はっ……どうです…か……気持ちいい…ですか……?」 「ああ、柔らかさが心地好くて、最近致していないからもうすぐ出そう…」 「出すときは言ってくださいね」 七夕行事を終えた後、俺達は二人だけの夜戦に臨んだ。 彼女がアルコールを飲んだ時、それはOKサインだというのがいつしか暗黙の了解になっていた。 そして彼女は買ってきた眼鏡をかけている。何となく目的は…やばい!? 「すまない、もう出そうだっ……」 「はいっ!」 俺の限界を言葉で聞いた彼女は豊かな胸に挟んでいた肉の棒の先端を自分の顔に向けた。 ビュルルッ! そしてすぐに肉の棒の先端から熱くドロリとした少し濃い白濁が彼女の顔や髪にかかった。 目はつむっていたが、眼鏡に守られて少しもかからなかった。 「……おわったよ、もういいよ…」 「ん……はい…………こんなにたくさん…」 ぶっかけられた彼女はその量に驚いていた。久しぶりとはいえたくさんだった。 そんな彼女の綺麗な顔も髪もとても汚れていたが、 興奮するどころか罪悪感が込み上げてきた。 元々俺はぶっかけるよりも中に包まれながら出す方が好きだからな…… あそこだけじゃなくて口の中や胸の中とか。 さすがに尻の穴はちょっと……という感じだが。 俺は眼鏡も好きだったが、やはりぶっかけ趣味には合わないと今思った。 それでもやってくれた彼女には申し訳ない気持ちでいっぱいだった。 なんとかして…彼女を気持ち良くさせないと…… 「あなた…どうしました?」 彼女が俺の様子を見て驚いていた。 彼女に言われて俺も気付いた。猛烈な眠気に襲われたことに。 なんだかまぶたが重い…… 「心配なぃ…」 「心配ですよ、言葉になっていませんから! 最近もまた仕事ばかりであまり休んでいないんでしょ? だから私のことは気にせずに休んでください」 「でも……君をまだ……」 「いいから休んでください!鳥海さんの二の舞になってほしくないんです!」 「っ…………すまない……」 俺は絞り出すような声で言っていた。そしてそこで意識は途切れた…… 『もう……しょうがない人ですね……』 って思わず言いたくなりますね。 今日は久々に夜戦出来ると思っていたのに…… でもあまり無理させちゃいけませんからね。 この人だって別に私としたくないから眠っちゃったんじゃないことは分かっています。 いつもいつも……私や他の艦娘達、 そしてこの地上の人々のことを考えているんですからね。 私ばかり相手にしていたらそれこそ七夕伝説と同じ轍を踏んじゃいます。 今わかりました。七夕伝説って 『好きなことばかりしてちゃダメ。やらなきゃいけないことはやらなければならない』 という教訓があったんですね。 だけど……やっぱりこの体が火照ったままじゃ寝られません。 かといって自分で慰めるのも…… あ……この人寝ちゃってますから好き勝手しちゃいましょう。 私は前に寝ていたりしても好き勝手してもいいって言いましたから、 私がこの人に好き勝手しちゃっても別にいですよね。 大丈夫です、別に負担になるようなことはしませんから。 だ・か・ら…… 「好きにさせてくださいね、あ・な・た」 終わり +後書き 339 :幼妻大鯨ちゃん:2015/07/07(火) 21 48 20 ID ydASYHzY 以上です 最近の情勢とか、夢で見たこととか、近くで長崎のことをやっていたりとか そういったいろいろなものが無造作に入り混じってしまった気がします でも大好きな人と一緒ならどんな状況だろうと前向きに頑張っていける そういう気持ちを忘れないでいたいです それでは これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/